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コラム

保育士の給料

2016年のユーキャン新語・流行語大賞トップ10に「保育園落ちた日本死ね」が選ばれたことで注目された待機児童問題。保育士の給与が低いことによる保育士不足が原因ではないかと言われています。この言葉が話題となったこともあり、国や地方自治体ではさらなる保育士の待遇改善に力を入れています。

「保育士は低賃金」は昔の話!?

 では、実際に保育士の給与は低いのでしょうか?統計によると、保育士の平均給与は22万3,300円となっています(厚生労働省 平成28年賃金構造基本統計調査より)。大学卒の新卒者初任給が21万868円、専門学校卒の新卒者初任給が18万1,572円(一般財団法人労務行政研究所 平成29年4月調べ)となっていることと比べると、それほど低賃金には感じられませんよね。

 実は、保育士の待遇改善は以前から問題視されており、平成25年から少しずつ処遇改善が行われているのです。処遇改善を行う前の平成24年に比べると、平成29年で10%ほど処遇改善費が加算されています(厚生労働省資料より)。また一昔前は「保育士は給与が上がらない」と言われていましたが、最近では副園長や主任、リーダーといった役職を増やして役職手当を加算するなど、キャリアアップに伴う昇給制度も整えられてきています。処遇改善が加算される前のイメージから「保育士は低賃金」と思われていますが、実際はかなり改善されてきているのです。

(厚生労働省HPより引用)

まだまだよくなる保育士の待遇!

 保育士の給与が上がってきていても、まだまだ待機児童問題を解決するには圧倒的に保育士が不足しています。保育園を運営する法人からは、待機児童問題を解消しようと新しく園を作りたくてもそこで働く保育士を確保できないから作ることができない…というお話をよく伺います。東京都内をはじめ各自治体でも保育士確保のために様々な施策を行っています。

 例えば、東京都のほとんどの自治体では、保育士の宿舎借り上げ支援制度を行っています。最大月額8万2千円(共益費含む)のアパートやマンションを保育事業者が借り上げ、一定の要件を満たした保育士を採用し住まわせた場合、家賃の8分の7を都や区が負担するといった制度です。多くの園では残りの8分の1を園側で負担し、働いている保育士の住宅負担が0円となるようにしてくれています。また、区や自治体によってはその地域の保育園に就職した場合、地域で利用できる商品券5万円が支給されたり、就職支度金や引越支援金が支給される制度を設けているところもあります。

 もちろん自治体の制度だけではなく、法人や園独自の待遇改善を図っているところも増えてきています。通常の賞与(ボーナス)とは別に、年度末などに10~30万円ほど処遇改善費として支給している園や、海外研修や職員の懇親会を定期的に開催する園も増えてきました。基本給や賞与の額を上げている法人も少なくありません。

 待機児童問題解決のためにも、今後も引き続き保育士の待遇改善は進んでいくと言われています。給与面で保育士になることを迷っている方は、今こそ保育士として活躍するチャンスですよ!

この記事を書いた人

横山 実穂 先生

大学で生命倫理を学んだ後、高齢者・難病患者の在宅支援サービスを提供する株式会社の広報として働く。現在は福祉・保育業界で働くことを目指す学生の就職支援を行う。
座右の銘
誠実

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