コラム

女性におすすめしたい職業

みなさん、将来は何になりたいと思っていますか?

私は小学生の頃は保育士になりたいと思っていました。

 

変化する時代の中で将来の夢にも変化が起きています。

「中学生・高校生がなりたい職業のランキング」(2017年・ソニー生命保険株式会社発表)ではこんな結果報告がされています。

 

女子中学生では、1位「歌手・俳優・声優などの芸能人」(19.0%)、2位「絵を描く職業(漫画家・イラストレーター・アニメーター)」(14.0%)、3位「医師」(13.0%)、4位「公務員」(11.0%)、5位「文章を書く職業(作家・ライターなど)」(10.0%)となっています。

それが女子高校生では、1位「公務員」(18.8%)、2位「看護師」(12.8%)、3位「歌手・俳優・声優などの芸能人」(12.5%)、4位「教師・教員」(10.8%)、5位「絵を描く職業(漫画家・イラストレーター・アニメーター)」(9.8%)という結果となっています。

具体的にこれからの将来を考える年齢の高校生らしい現実的な結果になりましたね。公務員や看護師が女子高校生に人気の職業となっているようですが、その理由はどこにあるのでしょうか。「安定・安心」「手に職」「待遇がいい」「結婚・出産後も働けそう・再就職しやすそう」「人の役に立つ」という現実志向・安定志向が伺えますし、結婚・出産後もこれまでのキャリアを活かして長く働いていきたいという想いが感じられます。

 

では、このような現実志向・安定志向の女子高校生の希望に叶う職業は公務員や看護師だけでしょうか。私がそんな女子高校生におすすめしたい職業は「作業療法士」です。

 

作業療法士とは病院や施設等で障害を持った方や高齢者の方を対象にリハビリテーションをする仕事です。作業療法士は生活行為すべてを「作業」と捉えており、立って、歩くから食事やトイレなどの身の回りの動作、通勤や通学・趣味活動などが作業療法の対象となります。また体だけでなく、生活するための知的能力や精神面なども作業療法の範疇になります。体から心まで人が“生きる”ことを再建することを目指すのが作業療法士なのです。

 

作業療法士は女性が多い職種です。リハビリ職には理学療法士もありますが、筋トレをしたり体を支えて歩く練習をしたりする理学療法士と比べて、生活に即したリハビリをする作業療法士は女性的な側面が要求されやすいという理由があるからかもしれません。産前・産後休暇や育児休暇を活用したり、託児所を併設している施設も多いことから、出産後も仕事を続けることが可能であり、復職率が高いのもこの職種の特徴です。

看護師のように夜勤があるのではなく、夕方で仕事が終わるため、共働きでも夫婦で家事の分担がしやすいというのも特徴です。こどもがいる場合は、9時~16時などの時短勤務にして仕事を続けている方が多いですが、職場と家が近い場合は、フルタイムで働いている方もいます。

 

理学療法士および作業療法士の平均年収は32.7歳で約405万円となっています。(厚生労働省の平成29年賃金構造基本統計調査より)公務員の給料は、一般行政職(町村役場職員)の30歳の年収は約411万円となっていますので、給与面では公務員と同じくらいと考えてよいでしょう。(総務省発表「地方公務員給与実態調査」「国家公務員給与等実態調査」より)

 

あまり知られていない職業ですが、安定した国家資格であり、ライフスタイルを大切にでき、人の役に立つやりがいがある仕事である作業療法士は女子高校生に最もおすすめしたい職業です。

 

関連学科

作業療法士科【4年制】
対象:高校卒業以上の方

人の心と身体に寄り添うリハビリのプロを目指す!

詳細はこちら

コラム:カテゴリー

作業療法士

コラム:タグ

OTPTリバビリ作業療法士女性の仕事平均年収理学療法士

この記事をシェアする

この記事を書いた人

星野 信子 先生

北海道札幌市出身。家政短大を卒業後、短大の実験助手を4年間務め結婚退職。その後専業主婦を続けていたが、夫婦ともに病気を患ったことをきっかけに作業療法士に興味を持ち、37歳の時一念発起し、東京福祉専門学校作業療法士科に入学。精神科病院に10年間勤務した後、訪問リハビリテーション勤務を経て、東京福祉専門学校の専任教員となり、学生の成長に携わる。コミュニケーション技法や精神障害作業療法演習などの科目を担当。

座右の銘:七転び八起き

カテゴリー