コラム

公認心理師の働き方と給料について

「心理学を学んで人の役に立ちたい」
「カウンセラーになって困っている人の力になりたい」
と思って、公認心理師を目指す方は多くいます。

でも、

「働き口はあるのか?」
「仕事はあるのか?」
「どういった場所で働いているのか?」
「そもそも資格をとって稼いだお金で、生活ができるのか?」

色々な不安や心配があり、「心理師さんはどういった生活をしているのか知りたい」と思う方が多くいるのではないでしょうか。

そこで、今回のテーマは、「公認心理師を取得した後の生活」についてお伝えしようと思います。

公認心理師の働き方と給与の実際

資格取得を目指す人であれば、取得後の生活はとても気になりますよね。

今後の進路を考えている高校生の皆さんは、きっと将来の働き方や給与なども気になる人もいると思います。
もしかすると、保護者の方が、もっと気になっているのかもしれませんね。

ぜひ、保護者の方もこの記事を読んでいただき、現場で働く公認心理師の方の生活について知っていただければと思います。

ある公認心理師のこれまでの働き方と給与

大学院を卒業後(資格試験は10月なので臨床心理士取得見込み)

1年目
教育相談所に週2回、学校現場に週3回で働き始めました。
給与面では、額面上、教育相談所は月10万程度、学校現場は月14万程度でした。

3年目(資格取得し臨床心理士として採用)
精神科クリニック併設のカウンセリングルームに週1回、フリースクールの相談員として週1回、学校現場に週3回で働いていました。
カウンセリングルームは歩合制で1回のカウンセリングで4千円程度、フリースクールは月6万程度でした。

4年目
土曜日に民間のカウンセリングルーム週1回を追加して、精神科クリニック併設のカウンセリングルームに週1回、フリースクールの相談員として週1回、学校現場に週3回で勤務していました。
民間のカウンセリングでは、時給1200円で月4万程度でした。

9年目
大学の特任研究員として週1回、学校現場に週4回、民間のカウンセリングルームに週1回勤務していました。
特任研究員は月7万程度でした。

10年目
学校現場に週4回、専門学校の講師として週1回、民間のカウンセリングルームに週1回
専門学校は、担当する授業数によって変わり、最初は月3万程度でした。

15年目(公認心理師が誕生し取得する)
公認心理師を取得してもこの方の場合は特に、仕事内容、給与面で変化はありませんでした。

18年目(現在)
現在、学校現場に週4回で月30万程度、専門学校の講師として月10万程度、民間のカウンセリングルームで働き月3万程度となっています。

*公認心理師になるには、指定大学院を修了するか、認定施設に就職する必要があります。
また、R6年度以降公認心理師の国家試験は3月に実施し、合否も同月となります。したがって、4月からは公認心理師として働くことになります。


いかがですか?

1年目以降、少しずつ仕事を変えながら、自分のやりがいや働きたい分野に絞っていくこと、そしてより良い条件の仕事を見つけながら転職をしていくことでキャリアアップや給与が上がっていることが分かりましたでしょうか?

実際に、心理師は、仕事以外に研修会などに参加して、人脈を広げたり、研修生として現場で経験を積み、研究会や勉強会、そして研修会に参加し、日々勉強していくことの方がより大切で、こうした仕事以外の出会いや付き合いの中で、仕事の紹介があったりします

公認心理師の働く現場

公認心理師の働く分野は5分野(医療、福祉、教育、産業、司法)です。
ご紹介した心理師は、教育分野を中心に、医療や福祉といった分野で働き、キャリアアップをしていました。

給与面では、1年目は月24万程度だったけれど、18年目は月43万程度と約2倍になっていましたね。
より良い条件で働くことができ、キャリアアップしていました。

つまり、公認心理師の資格を取得してからの方が、大変ということです。
仕事はもちろんですが、それ以外の時間と労力を使いながら、自分の人生設計をしていくマネジメント力が必要となっていきます。

「そこまで自分自身にマネジメント力がないかもしれない」と思った方は、「常勤になって働こう」と考えた方もいると思います。

ただ、

常勤職は心理師全体の55%となっていて、1つの分野(特に医療分野が多い)で働いていることが多いです。
ただ、この数字は1年目からではなく、資格取得してから数年後に常勤職になった方も含まれています。

つまり、1年目から常勤職として働けるというわけではないということです。

厚生労働省が令和2年度に公表した「公認心理師の活動状況等に関する調査」というものがあります。H Pで見ることができるので、ぜひ、ご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/000798636.pdf

その調査によると、常勤職の給与については約月25万〜月41万の方が多いという結果が出ています。

常勤職希望の方もやはり資格取得して、非常勤で働きながら、常勤職の仕事を見つけていくといったキャリアアップをしていくことになります。

 

さて、今回は、ある公認心理師のこれまでの働き方と給与についてお伝えしてきました。
公認心理師の資格を取得した後の生活はイメージできましたでしょうか?

公認心理師を取得し、非常勤で働きながらキャリアアップを目指す方もいれば、働きながら数年後に常勤職としてキャリアアップを目指す方もいます。

この記事を読んでいらっしゃる方は、どんな公認心理師になってどんな生活をしたいですか?

今回はある公認心理師の働き方について紹介しましたが、他にも色々な働き方がありますので、この資格に興味を持たれた方は、ぜひ、オープンキャンパスで、現役の公認心理師の方からの話を聞きに来てみてくださいね。

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