コラム

日常生活における“ストレス”と“依存”との関係

今回は、「日常生活におけるストレスと依存との関係」についてお伝えしようと思います。
やや硬いタイトルになっていますが、日常生活で誰しもが経験している内容になっていますので、ぜひ、最後まで目を通してもらえたら嬉しいです。

さて、早速ですが、この記事を読んでいる方は、日々どのようなストレスを感じていますか?

高校生の方であれば、「自分はどのような進路が向いているのか?」「どんな進学先があるのか?」「自分の将来はどうなるのだろう?」といったことを考えているのかもしれません。

先の見えない不安はストレスとなります。また、うまくいかない時や満足できない時などもストレスを感じると思います。

 

簡単な心理テストをやってみましょう

以下の顔のマークから「今」の自分の心の状態を表現しているものを選んでください。

 

😆 😄  🙂  😐  😖

 

より左側を選択した人は、それほどストレスを感じていないし、逆により右側を選んだ人はややストレスを感じていることがわかりますね。
「今そんなに嫌なことはない」と考えている方でも、イラストなどで選ぶと意外とより右側を選ぶ人も多くいます。
自覚はないけど、ストレスを感じている人は意外と多くいます。

カウンセリングの中でも言葉で表現することが苦手な方は、絵画療法や遊戯療法といった言葉以外の心理療法を使って自分のストレスを表現しながらカウンセリングを行っています。

依存とはどのようなもの?

皆さんは、依存と聞くとどのようなことを思い浮かべますか?

ゲーム好きの男子高校生は「ゲーム依存」であったり、恋愛好きの女子高校生であれば「恋愛依存」などを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

依存は、それがなくては生きていけない状態であり、行為や思考のコントロール障害と言われています。
みなさんの推しも、もしかすると「依存」になっていませんか(笑)

カウンセリングの現場では、さまざまな対象に依存している方がいます。

例えば、アルコール、薬物、処方箋、カフェイン、ギャンブル、ダイエット、スマートフォン、買い物、ネット、窃盗、恋愛などです。
日常生活で出会うものが多く含まれていますね。

みなさんも、スマホがなくては生きていけないといった「依存」になっていませんか?

依存とストレスとの関係は?

実は、この依存と深い関係があるのがストレスです。

ストレスの発散方法として、お酒を飲まれる方は多くいます。
自分自身でコントロールできている方であれば、「依存」にはなっていませんが、次第にお酒の量が増えていき、周りから止められても、やめられない状態になると、「依存」になってしまっている可能性があります。

また、中高生の間では、せき止め薬・かぜ薬・鎮痛薬・頭痛薬といった市販薬を大量に飲んで、「元気になりたい」「痩せたい」「気持ちを落ち着かせたい」と考えて、繰り返し使って依存してしまう方もいます。

カウンセリングの中で、依存してしまう背景を聞くと、「家庭で孤立感を感じていること」、「学校でのいじめ」、「友達関係」、「恋愛でうまくいかない」といった悩みを感じている方が多くいました。
そして、この悩みを誰にも話せず一人で抱え込んでしまっていました。

このような方は自分の意思ではどうにもできない状態であるため、「治療が必要な病気」という認識で捉えることが大切だと言われています。

ヨーロッパなどでは厳罰主義から「ハームリダクション」(薬物の害をできるだけ減らす)という方針に変わってきました。
国連もこれを推し進めています。

悪い依存から良い依存へ

依存には、「悪い」依存ばかりではなく、「良い」依存もあるんです。

良い依存は、主体性のある人間として、相手を尊重しながらお互いに支え合い、助け合うことができる関係のことです。

恋愛関係での「良い」依存は、お互いが尊重し合いながら関係を続けることができます。
カウンセリングでも、クライアント(患者さん)と「良い」依存の関係を作ることを大切にしています。そして、ストレスを上手に発散させて、困ったことや悩みは信頼できる人たちに相談できるようにサポートしていきます。

 

今回は、日々の生活でのストレスが依存という病気に繋がっているという内容をお伝えしました。

公認心理師は、様々な分野でこうした悩み事について一緒に解決していくためのお手伝いをしています。
大変な仕事ですが、とてもやりがいのある仕事です。「誰かの役に立ちたい」「誰かの力になりたい」という方は、この仕事に向いていると思います。

そして、この仕事に興味を持たれた方に、「今」と「今後」の公認心理師という資格についてお伝えしたいと思います。

「今」の公認心理師は?

現在、公認心理師は7万人ぐらいいます。

公認心理師が誕生して約5年経ちましたが、劇的に雇用が増えたとか、常勤職が増えたということはありません。

ただ、医療分野では、平成2年の診療報酬の改定時に小児特定疾患カウンセリングを行うことで診療報酬に加算されることとなしました。
これは、公認心理師にとって大きなインパクトとなり、今後の心理的支援に対する期待の高まりを感じさせました。
そして、次の改訂時期である平成4年度には、7つの診療報酬に対して加算されることとなりました。
医療分野では、さらなる展開・拡充を目指していくことになるでしょう。

「今後」の公認心理師は?

A Iの普及により「なくなる仕事」という話がよく話題になることがあります。
公認心理師は果たして生き残れるのでしょうか?

公認心理師はあくまで「人間」を対象に、人と人とがリアルに関わることが重要であるという仕事からすると、今後どんなにA Iが発達していったとしても、公認心理師はなくなることはないと考えて良いのではないでしょうか。
年々ニーズが高まるという予想もあり得るのではないでしょうか。

 

「今」と「今後」の公認心理師が少しイメージできましたか?

この仕事に興味を持たれた方は、ぜひ、オープンキャンパスで、現役の公認心理師の方からの話を聞きに来てみてくださいね。

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