コラム

こどものしつけ

◆しつけのポイント◆

子どもの「しつけ」はとても難しい課題だと思います。「しつけ」として子どもを叱ることも多いと思います。叱らなくてよいこともあれば、叱るべきことはどのタイミングで叱るべきなのか・・・。大人によって、保育者によって、考え方はそれぞれ。色々な考え方があります。そこで今回は、子どもへの効果的な叱り方とポイントについて考えていきたいと思います。

 

最初のポイントは、誰にでもすぐに取り入れられることです。

子どもに投げかける言葉の語尾を意識してみましょう。「~しなさい。」「~してはいけません。」ではなく、「~できるかな?」「~しようね!」と言い換えてみてください。子どもの行動は、時に大人をイライラさせたり、大人の考えでは理解しづらい行動をとったりする事もあるかと思います。そんな時こそ子どもを命令口調で動かそうとするのではなく、子どもに考えさせ、自主的に動けるように誘導し、できたら褒めてあげること。これを続けることで、子どもを叱る事よりも褒める事の方が多くなり、子どもの自己肯定感も高まります。

普段の言葉が魔法の言葉に変わるはずです。

 

□叱るタイミング□

次に、叱る時はしっかり叱ること。

悪い事や間違った事も、やってみて失敗して気づいたり覚えたりする事は、経験として人の成長には大切な事だと思います。しかし、本当にいけない事をした時には大人はしっかりと子どもを叱るべきです。では、どの様な時に本当に叱るべきなのでしょうか。

私が叱るべき時と意識しているのは、友達(自分以外の人や生き物)を肉体的・精神的に傷つけてしまった時、そして、命に関わる危険な事をした時です。日頃から子どもと向き合い、約束やルールを決めて共通認識にしておくのも良いかもしれません。

叱る時のポイントは、子どもが悪い事をしてしまった時に時間を空けずに直ぐに話をすることです。子どもの目をしっかり見て、何がいけないのか、どうしていけないのか、具体的に且つ簡単な言葉で伝えてあげましょう。その時は子どもの気持ちや言葉にもしっかりと耳を傾け、気持ちを受け入れてあげる事も大切です。興奮して話が聞ける状態にない時は一度、子どもの要求を十分に聞いてあげましょう。その後少し落ち着いてから話を丁寧にしていきます。又、叱っている最中に子どもが泣き出してしまった時も同様、話をするのを一旦やめましょう。泣いている時や感情的になっている時にいくら話をしても子どもの耳には入りません。一度落ち着かせ、冷静な状態になってからまた話をするようにしましょう。そして大切なのは、しばらくたってほとぼりが冷めた頃にもう一度、何がいけなかったのか、何故叱られたのか、子どもに聞いてみることです。子ども自身が、何がいけなかったと思うのか、何故叱られたと思うのかを自分の言葉で言えて納得して初めて、叱った意味があったのではないでしょうか。

一方的に叱って終わらせる事が一番意味がありません。叱った事で、子どもの気持ちの中に「怖かった・・・」「叱られた・・・」だけが残ってしまう事だけは絶対に避けましょう。

 

最後に、

●アフターケアについて

叱ったら叱った分だけ子どもを褒めてあげる事を意識しましょう。子どもには良い所が沢山あります。子どもを叱る事は、その子を嫌いな訳でも否定している訳でもないと思います。その子の良い所をしっかりと認めてあげて、それを言葉できちんと伝えてあげましょう。

 

子どもは叱られても同じ事を繰り返します。そうやって学んでいきます。

「しつけ」として教えたことや叱ったことがすぐに身に付き、できるようになるわけでもありません。何度も何度も繰り返し向き合い、子どもに解り易い言葉で伝え続ける事が大切です。根気のいることですが、子どものしつけは時間をかけてしていくものだと理解し、しつけのポイントを知るだけでも、少しだけ、肩の荷が軽くなって子育てを楽しむ余裕が出てくるのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

倉持 耕哉 先生

男性保育士がまだ世に認知されていない時期に保育士を目指す。 保育系短大卒業後、保育園で働き、こどもだけでなく保護者からも信頼を獲得し、現在は東京福祉専門学校で保育士を目指す学生の支援をしている。

座右の銘:前進あるのみ!

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