男性保育士の割合・年収・将来性とは?なるための方法・メリット・課題まで徹底解説
「男性でも保育士になれるの?」「年収はどのくらい?」「将来性はある?」
男性保育士はまだ少数派ですが、保育士全体の有効求人倍率は3.88倍と慢性的な人材不足が続いており、男性保育士を積極採用する保育園は年々増えています。この記事では、男性保育士の割合・年収・なるための方法・現場での強みと課題・将来性・キャリアパスまで解説します。
目次
男性保育士の割合は?

現在、日本の保育士全体に占める男性の割合は約5%程度とされています。これは依然として少数派ですが、近年では男性保育士の数は徐々に増加傾向にあります。厚生労働省の統計によると、男性保育士の割合は年々微増しており、保育士養成校でも男性学生の割合が増えていることが背景にあります。
| 区分 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 男性 | 98,676人 | 5.2% |
| 女性 | 1,799,343人 | 94.8% |
| 合計 | 1,898,019人 | 100% |
男性保育士の少なさは、保育業界における性別の偏りや社会的なイメージの影響が大きいと考えられています。保育は伝統的に女性の職業とされてきたため、男性が保育士を目指すことに対する抵抗感や偏見が根強く残っています。しかし、子どもたちにとって多様な性別の保育士と接することは、性別役割の固定観念を打破し、より豊かな成長環境を提供するうえで重要視されています。
また、求人倍率については令和8年度(2026年度)のこども家庭庁の調査によると全国平均は3.88倍となっており、保育士1人に対して、約3.8件の求人があるという状況です。2026年3月時点の全職種の有効求人倍率は1.27倍なので、保育士は全職種平均と比較しても高い水準になっています。
男性保育士の年収は?
2025年3月に政府から公表された最新の統計データによると、2024年度における保育士の平均給与は月額277,200円、年間賞与等741,700円、年収に換算すると4,068,100円になっています。
| 状況 | 年収の目安 |
|---|---|
| 全体平均(男女計) | 約406万円 |
| 男性保育士(一般) | 約350万〜420万円 |
| 主任・副園長クラス | 約420万〜500万円 |
| 園長クラス | 約500万〜600万円以上 |
| 公立保育士(公務員) | 約450万〜600万円 |
男性保育士は主任や園長など管理職に登用されるケースが比較的多いため、キャリアを積むことで月収が上がる可能性があります。保育士の給与は年々上昇傾向にあり、過去5年間で月収は約2.7万円、年収は約32.3万円アップしています。背景には、保育士の人材確保や処遇改善にむけた国の制度導入があり、現在においてもその取り組みは続いています。
男性保育士になるには?
男性保育士になるためには、女性と同様に保育士資格の取得が必要です。保育士資格を取得する主な方法は以下の内容になります。
| 方法 | 期間の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 保育士養成校(専門学校・短大・大学)を卒業 | 2〜4年 | 在学中に資格取得・実習が充実 |
| 保育士国家試験に合格 | 独学の場合は1〜3年程度 | 社会人・大学生でも挑戦可能 |
保育士を目指すなら、保育士養成校に通う方法が最も確実です。東京福祉専門学校のこども保育科では、保育士資格と幼稚園教諭免許の両方を取得できるカリキュラムを用意しており、男性学生も多く在籍しています。
男性保育士のキャリア
男性保育士のキャリアパスは多様であり、個々の志向やスキルに応じてさまざまな道が開かれています。現場での保育経験を積みながら、主任や副園長、園長などの管理職を目指すケースが一般的です。管理職になることで、保育園全体の運営やスタッフのマネジメントに携わることができ、キャリアアップの一環として評価されています。
また、児童養護施設や放課後児童クラブ、障害児支援施設など、保育以外の福祉分野への転職も選択肢の一つです。これらの施設では、男性保育士の存在が子どもたちにとって新たな安心感やロールモデルとなることが期待されています。
さらに、行政機関での保育政策の企画・運営や、保育士向けの研修講師としての活躍もあります。保育の専門知識を活かし、業界全体の質向上に寄与する役割を担うことができます。
近年では、保育関連の起業や独立も増えており、男性保育士が自らの経験を活かして新たなサービスや施設を立ち上げるケースも見られます。男性であることが希少性として評価される場面もあり、キャリア形成において強みとなることもあります。

働きやすさの現状と課題
男性保育士が働きやすい環境は徐々に整備されつつあります。例えば、更衣室やトイレの男女別整備、育児休業の取得促進、性別に関係ない業務分担の推進などが進められています。これにより、男性保育士も安心して長く働ける職場環境が整いつつあります。
しかし、依然として課題も多く残っています。男性保育士に対する固定観念や偏見は根強く、特に乳児のケアに関しては「男性は触れてはいけない」という誤解や制限が存在する場合があります。また、男性保育士のロールモデルが少ないため、キャリア形成において指導や相談がしづらい環境も課題です。
さらに、保育現場では女性が多い職場文化の中で孤立感を感じる男性もおり、職場のコミュニケーションやチームワークの面での配慮が求められています。これらの課題を解決するためには、性別にとらわれない意識改革や職場環境のさらなる改善が必要です。
それでも、こうした課題に向き合いながら、多くの男性保育士が日々努力を重ね、職場での信頼関係を築いています。彼らの存在が職場の多様性を高め、子どもたちにとってもより良い環境を作り出しています。保育園や施設も男性保育士の活躍を積極的に支援し、働きやすさの向上に取り組んでいます。
今後も男性保育士が安心して長く働ける環境づくりが進むことで、保育の質の向上や職場の活性化が期待されます。こうした前向きな変化は、保育業界全体の発展にもつながるでしょう。男性保育士の存在は、保育現場に新たな風を吹き込み、未来の子どもたちの成長を支える大きな力となっています。

男性保育士がいることで生まれる価値
男性保育士が保育現場にいることは、子どもたちの成長や社会形成に多面的な価値をもたらします。まず、性別の多様性が保育環境に加わることで、子どもたちは異なる視点や行動様式に触れ、性別役割の固定観念を自然に打破する機会を得ます。これは、子どもたちが将来的に多様な人々と柔軟に関わり合うための基盤を築くうえで非常に重要です。
さらに、男性保育士の存在は、子どもたちにとってのロールモデルとしての役割も果たします。特に、父親が育児に積極的に関わることが社会的に推奨される中で、男性保育士が育児や子どもとの関わりを積極的に示すことは、父親の育児参加を促進し、家庭内での役割分担の見直しに寄与します。これにより、男女共に育児に参加しやすい社会づくりが進むことが期待されます。
また、男性保育士がいることで、保育現場のチームダイナミクスにも良い影響が生まれます。多様な性別のスタッフが協働することで、異なる視点やアプローチが融合し、保育の質の向上や職場の活性化につながります。男性ならではの視点や力仕事の面でのサポートも、園全体の運営効率を高める要素となっています。
加えて、男性保育士の存在は子どもたちの安全面でもプラスに働くことがあります。例えば、園内でのトラブル対応や外遊びの際の力仕事など、男性保育士がいることで迅速かつ適切な対応が可能となり、子どもたちの安心感が増します。
社会的な視点から見ると、男性保育士の増加は保育業界のイメージ刷新にも寄与しています。従来の「女性の仕事」というイメージを変え、多様な人材が活躍できる職場としての認知が広がることで、保育士全体の人材確保や質の向上にもつながります。
さらに、男性保育士がいることで、子どもたちの発達支援や心理的ケアの面でも多様なアプローチが可能になります。男性特有のコミュニケーションスタイルや関わり方が、子どもたちの個性やニーズに応じた柔軟な対応を促し、より豊かな成長環境を提供します。
| 強み | 具体的な場面 |
|---|---|
| 体力・運動面のサポート | 運動会の設営・外遊びの全力サポート・力仕事全般 |
| ロールモデルとしての存在 | 父親像の少ない子どもへの安心感・男性の育児参加を促進 |
| 性別の多様性 | 子どもに性別役割の固定観念を打破する体験を提供 |
| チームダイナミクスの向上 | 異なる視点がチームの保育の質を高める |
| 緊急時のサポート | トラブル対応・安全面での迅速な対応 |
このように、男性保育士の存在は単なる人数の増加にとどまらず、子どもたちの成長支援、家庭や社会の育児参加促進、職場環境の改善、そして保育業界全体の発展に寄与する多面的な価値を生み出しています。今後も男性保育士の活躍を支援し、その価値を社会全体で認識・評価していくことが重要です。"

男性保育士の将来性
保育士全体として人材不足が継続しているため、男性保育士に対する採用ニーズも引き続き高い状況で男性保育士の将来性が高い理由は大きく4つあります。
① 保育需要の継続的な拡大
共働き世帯の増加により保育需要は拡大し続けており、保育施設の数も増加傾向にあります。
② 男性保育士への積極採用の増加
女性中心の採用では人手不足を補いきれず、男性保育士を歓迎・積極採用する園が増えています。
③ 管理職候補としての期待
経験を積んだ男性保育士は、主任や施設長などの管理職候補として期待されるケースがあります。
④ 資格の生涯有効性
保育士資格には有効期限がなく、一度取得すれば生涯にわたって活用できます。結婚・育児・転勤などのライフイベントがあっても復職しやすい職業です。
このような理由から男性保育士の将来性が高いことが言えます。
男性保育士に関するよくある質問
Q. 男性保育士の割合はどのくらいですか?
A. 日本全体で約5〜7%程度とされており、依然として少数派ですが年々増加傾向にあります。保育士養成校でも男性学生の割合が増えており、「男性歓迎」の求人を出す保育園も増えています。
Q. 男性保育士の年収はいくらですか?
A. 令和6年度賃金構造基本統計調査によると、保育士全体の平均年収は約406万円で、男性保育士は女性保育士より年収が約34.4万円高い傾向にあります。管理職(主任・園長)になると500万円以上を目指せます。
Q. 男性でも保育士になれますか?
A. なれます。保育士資格の取得に性別の制限はなく、専門学校・短大・大学の保育士養成課程を卒業するか、保育士国家試験に合格することでなれます。
Q. 男性保育士が働く上での課題は何ですか?
A. 主な課題として「乳児のケアに関する誤解」「男性のロールモデルが少ない」「職場の女性比率が高く孤立感を感じる場合がある」などがあります。ただし男性保育士への理解は年々深まっており、環境は改善が進んでいます。
まとめ
男性保育士についてポイントをまとめます。
・割合は約5%と少数派だが、年々増加中・求人倍率3.88倍と需要は高い
・年収は保育士全体平均約406万円で、男性は女性より約34.4万円高い傾向
・管理職(主任・園長)になることでさらなる年収アップが見込める
・強み:体力・ロールモデル・性別多様性・チームへの貢献
・課題:乳児ケアへの誤解・ロールモデルの少なさ・孤立感
・将来性:処遇改善の継続・こども誰でも通園制度の拡大で需要は更に高まる
男性保育士はまだ少数派ですが、その存在は保育の質を高めるうえで非常に重要です。男性でも保育士を目指したい方は、ぜひ東京福祉専門学校のこども保育科をご検討ください。男性学生も安心して学べる環境を用意しています。
参考 男性保育者に関する研究動向と今後の展望
https://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/files/public/6/66793/20240326154913561413/cted_014_373.pdf