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両親が逮捕された赤ちゃんはどうなるの?

ニュースの裏側で子どもを支える人たち

ニュースで「強盗殺人事件」「逮捕」という言葉を聞くことがあります。

最近も、栃木県で起きた強盗殺人事件で、実行役とされる16歳の高校生と、その指示役とみられる20代の夫婦が逮捕されたという報道がありました。

事件そのものはとても悲しい出来事です。しかし、ニュースではあまり報じられない「もう一人の当事者」がいます。

それは、夫婦のもとで暮らしていた生後7か月の赤ちゃんです。

もし両親が逮捕され、長期間家に戻れなくなったら、その子どもはどうなるのでしょうか。

今回は、そんな子どもたちを支える仕組みと、そこで活躍するソーシャルワーカーの仕事について紹介します。

親が逮捕されたら子どもはどうなる?

生後7か月の赤ちゃんは、自分で食事を作ることも、生活することもできません。

そのため、両親が突然いなくなった場合、まずは子どもの安全を確保する必要があります。

警察が事件を扱う一方で、子どもの生活を守るために動くのが児童相談所です。

児童相談所は、18歳未満の子どもに関する相談や支援を行う公的な機関です。

親が逮捕された場合、児童相談所はまず次のようなことを確認します。

・子どもを育てられる親族はいるか
・祖父母や親せきが引き取れるか
・子どもの安全は確保されているか
・今後の養育環境はどうなるか

もし祖父母など信頼できる親族が養育できるのであれば、その家庭で暮らすことになる場合があります。

しかし、高齢や健康上の理由、経済的な事情などで養育が難しいこともあります。

その場合、子どもは一時的に児童福祉施設で保護されることになります。

最初に暮らすことが多い「乳児院」

今回のケースのように赤ちゃんの場合、多くは乳児院という施設で生活することになります。

乳児院は、家庭で生活することが難しい0歳からおおむね2歳くらいまでの子どもを育てる施設です。

保育士や看護師、児童指導員などが24時間体制で子どもを支えています。

ミルクをあげたり、おむつを替えたり、一緒に遊んだりしながら、赤ちゃんが安心して成長できる環境を整えます。

もちろん、施設で働く人たちは親の代わりになろうとしているわけではありません。

子どもが安心して暮らせる環境を守りながら、今後どのような生活が最も良いのかを考えていきます。

その後は児童養護施設へ?

子どもの年齢や状況によっては、児童養護施設で暮らすことになります。

児童養護施設は、家庭で生活することが難しい子どもたちが暮らす施設です。

みなさんの中には、

「悪いことをした子どもが入る場所なの?」

と思う人もいるかもしれません。

しかし、それは大きな誤解です。

児童養護施設で暮らす子どもたちの多くは、自分が悪いことをしたわけではありません。

虐待を受けた子ども。

親が病気になった子ども。

親が亡くなった子ども。

経済的な理由で育てることが難しくなった家庭の子ども。

そして今回のように、親が逮捕されて養育できなくなった子ども。

さまざまな事情によって家庭で暮らせなくなった子どもたちが生活しています。

施設では学校に通い、友達と遊び、誕生日を祝い、部活動を楽しみます。

みなさんと同じように日常生活を送りながら成長していくのです。

子どもはどんな気持ちになるのだろう

ここで考えてみてください。

もし突然、両親がいなくなったら、みなさんはどんな気持ちになるでしょうか。

「どうしてこんなことになったんだろう」

「自分のせいなのかな」

「これからどうなるんだろう」

子どもたちは多くの不安を抱えます。

特に幼い子どもは状況を理解できません。

親を求めて泣くこともあります。

成長してから事件のことを知り、

「親はなぜそんなことをしたのだろう」

「自分はこれからどう生きていけばいいのだろう」

と悩むこともあります。

子どもは事件の加害者ではありません。

それでも、親が起こした出来事によって大きな影響を受けてしまいます。

だからこそ、子どもの気持ちに寄り添う支援が必要になるのです。

そこで活躍するソーシャルワーカー

このような子どもたちを支える専門職の一つがソーシャルワーカーです。

ソーシャルワーカーは、困りごとを抱えた人と社会をつなぐ仕事です。

例えば今回のケースであれば、

・子どもの安全な生活場所を考える
・祖父母など親族との調整を行う
・施設や学校と連携する
・子どもの気持ちを聴く
・利用できる制度を紹介する
・将来の進学や就職を支援する

といった役割を担います。

大切なのは、「かわいそうだから助ける」ことではありません。

子どもが安心して成長し、自分らしい人生を歩めるように支えることです。

本当に支えているのは一人ではない

ドラマでは、一人のヒーローが問題を解決することがあります。

しかし現実の福祉は少し違います。

児童相談所の職員。

乳児院や児童養護施設の職員。

保育士。

学校の先生。

スクールソーシャルワーカー。

医師や看護師。

地域のボランティア。

たくさんの人たちが協力しながら子どもを支えています。

ソーシャルワーカーは、そのチームをつなぐ役割を担っています。

だから福祉の仕事は、「人を助ける仕事」というより、「支える人たちをつなぐ仕事」と言えるかもしれません。

ニュースの向こう側を想像してみよう

ニュースでは事件の内容や逮捕された人の情報が大きく報じられます。

しかし、その出来事によって人生が大きく変わる子どもたちの存在はあまり目立ちません。

今回の赤ちゃんも、自分では何も選ぶことができません。

それでも社会には、その子どもを支える仕組みがあります。

乳児院があります。

児童養護施設があります。

児童相談所があります。

そして、ソーシャルワーカーをはじめとした多くの専門職がいます。

福祉の仕事は、困っている人が「助けてください」と言ってから始まるとは限りません。

自分では声を上げられない人。

まだ小さくて何が起きているのかわからない人。

そんな人たちの存在に気づき、支える仕事でもあります。

ニュースを見たとき、事件だけでなく、その出来事の影響を受ける人たちにも目を向けてみてください。

そこに、ソーシャルワーカーという仕事の大切な役割が見えてくるはずです。

 

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