コラム

医療ソーシャルワーカーってどんな仕事??

3月に卒業した卒業生も社会人として働き始めて2か月が過ぎようとしています。私自身も、もう数十年前になりますが今でも新入職員として働き始めた初日を覚えています。

真っ新な白衣を着て、ネームプレートには“医療相談員”の文字、そして自分の名前と“社会福祉士”と書かれた名刺を受け取った瞬間に、目指していたソーシャルワーカーにようやく就くことができたと思いました。
※今になって思うと、ゴールではなく、ソーシャルワーカーとしてのスタートラインに立ったに過ぎないと、あの時の自分に言ってあげたいです。

いま、このコラムを読んでいる方々はどんな方々でしょうか?ソーシャルワーカーの仕事は一期一会であり、様々な想いをもって多くの方々がソーシャルワーカーのもとへ相談にいらしてくださります。このコラムに辿り着いた方も、様々な想いがあるかもしれません。そんな辿り着いた方々へ、少しでも医療現場での社会福祉士の仕事を知っていただき、この道を目指そうと思うキッカケになっていただければ幸いです。

 

1、外見だけでは分からない医療機関の種類

2、病院におけるソーシャルワーカーの役割とは

3、医療ソーシャルワーカーとしてのやりがい

4、ソーシャルワーカーを目指す方へのメッセージ

1、外見だけでは分からない医療機関の種類

みなさんは病院というと、どんな外観が浮かびますか?実は病院には、①特定機能病院 ②地域医療支援病院 ③その他の一般病院と大きく3つに分類できます。そこから、高度急性期、急性期、回復期、慢性期に分かれてきます。

ここで1つ紹介させていただくと、急性期病院とは、重症な患者や緊急度が高い方への治療を行っている病院です。みなさまがよく見るドラマとかに出てくる病院が、この急性期病院のイメージとなります。他の病院の機能やソーシャルワーカーとしての働き方を知りたい方は、ぜひ東京福祉専門学校社会福祉科のオープンキャンパスにご来校ください!

 

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さて、話は変わりますが、みなさんが風邪などで利用されているクリニック(診療所)はどこに該当するの?と思われるかもしれません。病院は医療法において、20床以上の病床を有するものと定められています。つまり、みなさんがよく利用されるクリニック(診療所)は入院機能を有する病床が19床以下ということになっているんです。

2、病院におけるソーシャルワーカーの役割とは

私は神奈川県内にある、急性期病院にて医療ソーシャルワーカーとして勤務しておりました。そのため、急性期病院における医療ソーシャルワーカーの一部をここに記載させていただきたいと思います。

私の勤務していた急性期病院では、年間約1万件の救急車を受け入れていました。もちろん全ての患者さんが入院する訳ではありません。しかし、救急車で搬送されてくるということは非日常的な状態です。乳幼児から高齢者まで様々な方が搬送されてきます。患者さん本人はもちろんのこと、家族の方も不安に感じております。

ソーシャルワーカーの仕事=相談業務とイメージを持つ方が多くいらっしゃると思いますが、「あなたの悩み事や不安は何ですか?」と聞いて、すぐに答えることができる方は極稀です。人は感情があり、高度な思考を持っています。当然ながら、非日常的な環境にいる際に、様々な感情(不安、悲嘆、怒り、苦しみなど)があると思います。

問題解決することを目的とするのではなく、まずは患者さんや家族の想いに耳を傾け、傾聴することが大切となってきます。

入院患者さんが100人いれば、類似した病気で入院される方も時にいると思います。しかし、本人や家族が歩んできた生活史が同じになることは決してありません。100人いれば100通りの人生があります。急性期病院では繰り返しになりますが、突然予期せぬ事態で非日常的な状況に追いやられた患者さんや家族が多くいるため、様々な面談技法を活用して想いを傾聴し受け止め、共感することが大切な仕事となってきます。

3、医療ソーシャルワーカーとしてのやりがい

在校生や高校生、就職を希望する学生の方々から、(医療)ソーシャルワーカーとしての仕事のやりがいは何ですか?と聞かれることが多くあります。

私は、上記の質問に対して昔から同じ回答をしてきており、「チームで1人ひとりの患者さん・家族の支援にあたることができること」と答えています。

医療機関におけるソーシャルワーカーとして、医師のように治療することはできません。理学療法士や作業療法士、言語聴覚士のようにリハビリを提供することもできません。看護師のように、医療ケアをすることもできません。このように書くと、もしかしたら一体何だったらできるの?と感じる方もいるかもしれません。ここで、私が伝えたいことは、ソーシャルワーカーが全てを網羅してやる必要がないということを伝えたいのです。出来ないことがあるなら、他者を頼り、力添えしてもらえればいいのです。

それぞれの専門職にはそれぞれの役割があります。つまり、餅は餅屋ということですね。患者さん・家族の想いを受け取り、誰の何の力が必要なのかを考え、“繋げる”ことが仕事の一つになってきます。

時には、患者さんや家族は思っていても伝えられない言葉があります。みなさんも、そんな経験はありませんか?「こんなこと言っていいのかな・・・」「こういったことを言うと嫌がられるのではないか・・・」「怖くて言えない・・・」このように、すべての人が自分の思ったことを素直に全て言えるわけではありません。人は隠し事の1つ2つあり、言いたくないことも多くあります。しかし、環境や状況が言えない雰囲気をつくってしまっているのであれば、声なき声を聴き、代弁者として伝えていく必要があります。

ソーシャルワーカーの仕事は、医療に限らず様々な分野において、第三者の人生に携わる仕事です。そのため、言葉の一つ一つに責任が伴います。しかし、様々な方の生活史を聞き、その人の人生に寄り添って一緒に歩くことができるのが、この仕事の醍醐味ではないでしょうか。

4、ソーシャルワーカーを目指す方へのメッセージ

ソーシャルワーカーの勉強をするにあたって、“受容” “傾聴” “共感”という3つの言葉は何度も聞くと思います。私の中で、この3つの言葉ほど難しいものはないと考えています。人の話を聴くためには、話をしてもらえる環境をつくりだしていく必要があり、その話を受け止めるには、相応のパワーが必要になります。

そして、どこまでいっても他人の考えや想いをすべて理解することできません。結局のところ、推測と確認を繰り返しながら面談は行ってきますが、本心かどうかは相談者本人にしか分からない部分です。

ソーシャルワーカーを目指すにあたって、福祉の知識や技術を学ぶと同時に、日々の日常生活の中でも学べることは多くあります。いま、これを読んでいる皆様の周りの環境を振り返ってみてください。学べることは多くあるのではないでしょうか?

何かを学ぶということは、教科書や授業だけではありません。教科書や授業はほんの一部でしかありません。

「誰かに何かをしたかではなく、誰かから何をしてもらったか」を大切にし、感謝しながら生活をしていくことにより、多くの学びに繋がると思います。

 

このコラムを最後まで読んでくださり、ありがとうございました。少しでも、ソーシャルワーカーに対しての興味が深まるキッカケになっていただければ幸いです。そして、願うのであれば、そんな皆様と一緒に学べる日を楽しみにしております!

 

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この記事を書いた人

田邊 慎悟 先生

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