早く社会に出るって不利?保育士・専門職が“強い理由”を解説
進路を考えるとき、「大学に行かないと不利になるのでは?」「専門職はキャリアの幅が狭いのでは?」と不安を感じる人もいるかもしれません。特に高校生にとっては、大学と専門学校のどちらに進むのか、何年かけて学ぶのか、卒業後にどんな仕事に就くのかは、大きな進路選択です。
一方で、保育士をはじめとする専門職では、資格を取得したうえで早くから現場経験を積むことが、その後のキャリア形成につながる場合があります。専門学校では、目指す仕事に必要な知識や技術を集中して学び、実習などを通して実践力を身につけながら、卒業後の就職を目指します。
もちろん、大学と専門学校にはそれぞれ異なる学び方があります。大切なのは、どちらが一律に優れているかではなく、自分が将来どんな仕事をしたいのか、そのためにどんな学びが必要なのかを考えることです。
今回は、保育士を中心に、専門職として早く社会に出ることの特徴や、現場経験を積むことがキャリアにどうつながるのかを紹介します。
目次
1.「早く社会に出る=不利」は本当?
進路を考えるとき、「大学に行かないと不利になるのでは?」「専門職はキャリアの幅が狭いのでは?」と考える人は少なくありません。4年間大学で学ぶことに対して、専門学校は2年間など比較的短い期間で卒業するため、「早く社会に出ることに何かデメリットがあるのでは」と感じることもあるでしょう。
しかし、保育士や福祉・教育などの専門職では、資格を取得して現場に入り、実務経験を積むこと自体が大きな学びになります。学校で身につけた知識を、実際のこどもとの関わりの中で使いながら、少しずつ専門性を高めていくことができます。
たとえば、こどもの発達について学んだとしても、実際のこどもは一人ひとり性格も得意なことも違います。現場では、教科書どおりではなく、一人ひとりの様子を見ながら声をかけたり、遊びを工夫したり、保護者やほかの職員と相談したりすることが求められます。こうした経験は、実際に現場に立つことで身につく部分も多くあります。
そのため、「早く社会に出ること」そのものが不利なのではなく、早くから専門職として経験を積めることをどう活かすかが重要です。ここからは、保育士を中心に、専門職ならではの特徴を見ていきましょう。
2.保育士・専門職が“強い理由”
① 国家資格を活かしてキャリアを築ける
保育士は国家資格です。資格を取得することで、保育所だけでなく、認定こども園や児童福祉施設、子育て支援など、さまざまな分野で資格を活かして働くことができます。
専門職の大きな特徴は、「何を学んだか」だけでなく、「何ができるのか」が仕事につながりやすいことです。保育士であれば、こどもの発達や生活、遊び、保護者支援などについて専門的に学び、その知識や技術を現場で活かします。
早く資格を取得して現場に入れば、同年代のうちから専門職としての経験を積み始めることができます。もちろん、キャリアの進み方は職場や本人によって異なりますが、若いうちから現場を知ることは、その後の働き方を考えるうえで一つの土台になります。
② 実務経験を積みながら専門性を高められる
保育の仕事では、学校で学んだ知識に加えて、実際の現場で身につけていく力があります。
たとえば、こども同士のトラブルが起きたときにどのように仲立ちするのか、なかなか活動に参加できないこどもにどう声をかけるのか、保護者にこどもの様子をどう伝えるのかなど、現場ではさまざまな判断が必要になります。
こうした経験を一つひとつ積み重ねることで、こどもの発達を理解する力、コミュニケーション力、状況に応じて考える力、チームで仕事をする力などが身についていきます。
また、経験を積むことで、自分が得意とする分野も見つけやすくなります。乳児保育に興味がある、障害児支援に関心がある、子育て家庭の支援をしたいなど、自分の興味に合わせて専門性を深めていくことができます。
③ キャリアの幅が広い
「保育士になったら、ずっと保育園で働く」というイメージを持っている人もいるかもしれません。しかし、保育士の資格や経験を活かせる場所は、保育園だけではありません。
・児童養護施設
・放課後児童クラブ
・児童発達支援
・障害児支援
・子育て支援センター
・認定こども園
・行政の保育・子育て支援分野
・研修や人材育成に関わる仕事
など、こどもや家庭を支えるさまざまな仕事があります。
さらに、現場で身につけた発達理解やコミュニケーション、保護者支援、チームで連携する力などは、こどもに関わるさまざまな分野で活かすことができます。最初に就職した場所で経験を積みながら、将来的に別の分野へ挑戦するというキャリアも考えられます。
つまり、早く現場に入ることは、キャリアを早く固定することではありません。むしろ、現場を知ることで「次に何を学びたいか」「どんな仕事に挑戦したいか」を考える材料が増えていきます。
④ ライフステージに合わせて働き方を考えやすい
保育の仕事には、正規職員だけでなく、パート、時短勤務、派遣、小規模保育、企業主導型保育など、さまざまな働き方があります。
仕事を始めたときはフルタイムで働き、将来ライフスタイルが変わったら勤務時間を調整するなど、自分の生活に合わせて働き方を考えることができます。
また、保育士は資格を活かして働ける場所が幅広いため、転居や生活環境の変化があったときにも、資格や経験を次の職場で活かすという選択肢があります。
もちろん、実際の勤務条件や制度は勤務先によって異なります。だからこそ、進路を選ぶ段階から、資格を取ることだけでなく、卒業後にどんな働き方ができるのかまで確認しておくことが大切です。
⑤ 社会的意義が高く、こどもの成長を支えられる
保育士は、こどもの毎日の生活や成長を支える専門職です。
昨日までできなかったことができるようになったり、少しずつ自分でできることが増えたりするなど、こどもの成長を身近で感じられることは、保育の仕事ならではの魅力です。
また、保育士の役割はこどもだけを支えることではありません。こどもの様子を保護者に伝えたり、子育てについて相談に乗ったり、必要に応じてほかの専門機関と連携したりするなど、家庭を支える役割もあります。
保育士がこどもを支えることで、保護者が安心して仕事や生活を続けられるという側面もあります。こどもの成長だけでなく、家庭や地域を支える仕事であることも、専門職としての大きな特徴です。
3.専門学校で早く専門職を目指すという選択
進路を考える際には、「大学に行くか、専門学校に行くか」だけでなく、「どのような学び方が自分に合っているか」という視点も大切です。
専門学校では、目指す職業に必要な専門知識や技術を中心に学び、実習や演習などを通して、実際の仕事を意識した学びを進めます。専門職を目指している人にとっては、将来の仕事を具体的にイメージしながら学びやすいことが特徴の一つです。
また、早く現場に出ることで、若いうちから仕事の経験を積み、その経験を次のキャリアに活かすこともできます。「早く働きたい」「こどもと関わる仕事を早く経験したい」「資格を取得して専門職としてスタートしたい」という人にとっては、専門学校という進路も選択肢の一つになります。
一方で、進路選択では学ぶ期間だけでなく、カリキュラム、取得を目指せる資格、実習、就職支援、卒業後のキャリアなどを確認することが大切です。自分が目指す仕事に必要な学びができるかどうかを、学校ごとに比較してみましょう。
4.まとめ
「早く社会に出る=不利」と一概に考える必要はありません。保育士をはじめとする専門職では、資格を取得した後に現場で経験を積むことが、専門性を高める一つの方法になります。
・資格を活かして専門職として働ける
・若いうちから実務経験を積める
・経験を活かしてキャリアの選択肢を広げられる
・ライフステージに合わせて働き方を考えられる
・こどもの成長や家庭を支える仕事ができる
専門職のキャリアは、学校を卒業した時点で終わるものではありません。現場で経験を積みながら、自分の得意分野や興味のある分野を見つけ、次の学びや仕事につなげていくことができます。
進路を考えるときは、「大学か専門学校か」だけで決めるのではなく、「いつから専門的な学びを始めたいか」「どんな仕事をしたいか」「将来どんな働き方をしたいか」という視点から考えてみましょう。自分の目指す未来から逆算して進路を選ぶことが、納得できるキャリアへの第一歩になります。
東京福祉専門学校で保育・福祉の専門職を目指す
東京福祉専門学校では、こどもや福祉に関わる専門職を目指し、専門的な知識だけでなく、実践を通して現場で活かせる力を身につける学びを行っています。
こどもに関わる仕事に興味がある方は、オープンキャンパスなどを通して、実際の授業や実習、学校の雰囲気を確かめてみるのもおすすめです。将来の仕事を具体的にイメージしながら、自分に合った進路を考えてみましょう。