コラム

「大人にもあります!“進路相談室”」

 みなさんは自分の将来のことを誰に相談していますか?

 

家族、友人、先輩、恋人などなど…身近な人に相談することが多いのではないかと思います。学校に通っている人は先生などに相談することもあるでしょう。

HR総研の調査では、「就職のことでよく相談する人」で最も多いのは「友人(約7割)」で、次に多いのは「母親(約4割)」だそうです。「父親」にも25%の学生が相談しているそうで、高校や大学に進学する時だけでなく、就職活動の際にも親に相談する方が少なくないことが伺えます。(参照:東洋経済オンラインhttps://toyokeizai.net/articles/-/283726

 

未成年や学生のうちは親や保護者の助けを借りることも多く、将来のことを相談するのもごく当たり前なのかもしれません。では、社会人として自立してからはどうでしょう?

日本自動車工業会の豊田章男会長が「終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と発言したニュース(日本経済新聞5月13日付け)や、公的年金だけでは暮らせないことを想定した長期の分散投資による資産運用など自助努力を促すといった金融庁の指針案(同新聞5月22日朝刊)が示すように、人生100年時代とよばれるこれからの社会では、今までどおりの生き方・働き方が通用しない時代が来ると言われています。既に最近では、フリーランスやパラレルキャリアのように「1つの企業に属して働く」ことに捉われない働き方をする人も増えてきました。

社会の変化が激しい現代、これから自分がどんな風に働いていきたいか、どんな人生を歩んで生きたいか悩むことは誰にでも少なからずあると思います。学生の時には「進路指導室」や「キャリアセンター」といった場所に相談できましたが、社会人になってからはどこに相談に行けばよいのでしょうか。いきなり会社の人事部に相談する、という訳にはいきませんよね…。

 

こうした大人のための“進路相談”を受ける専門家が「キャリアコンサルタント」です。名前のイメージから転職や再就職の相談支援と思われることがありますが、実際には仕事を含めた人生(キャリア)にまつわるすべての相談を聞いてくれます。

仕事に関する悩みというのは、仕事だけでなく背景に家族の問題や経済的な問題、その人自身の問題などさまざまな問題が複雑に絡み合っています。社会の変化だけでなく、個人の人生にも変化や転機はつきものです。そうした悩みを聞き、一緒にその人の将来のことを考えるのがキャリアコンサルタントの仕事です。

企業などに属せず独立してキャリアコンサルティングを行っているところもありますし、企業で選任のキャリアコンサルタントを雇用しているところもあります。いずれにせよ、家族や友人だけでなくこうした相談先があるということは心強いですよね。

 

とはいえ「キャリアコンサルタント」という資格は2016年に国家資格になったばかりの新しい資格です。まだまだ知名度も低く、どこに行けばキャリアコンサルタントに相談できるのか…と思うこともあると思います。

大学や専門学校に通っている人は、ぜひキャリアセンターに足を運んでみてください。キャリアセンターの職員の中にキャリアコンサルタントの有資格者がいるところが増えてきていますので、ぜひ聞いてみてくださいね。ちなみに本校のキャリアセンターにも2名キャリアコンサルタントが在籍しています。就職活動のことはもちろん、将来のことについての相談などもお聞きします。

 

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この記事を書いた人

横山 実穂 先生

大学で生命倫理を学んだ後、高齢者・難病患者の在宅支援サービスを提供する株式会社の広報として働く。現在は福祉・保育業界で働くことを目指す学生の就職支援を行う。

座右の銘:誠実

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