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コラム

臨床心理士と精神保健福祉士の違いについて

みなさんは、精神保健福祉士と臨床心理士の違いを知っていますか?

ソーシャルワーカーやカウンセラーという言葉の方が一般的かもしれませんね。

臨床心理士とは

どんな人(クライアント)にも対応し、人の問題解決に向けて支援をしていく仕事です。問題を抱えている人が、何を悩んでいるのかを聞き、カウンセリング技術や心理検査などを用いて、その方自身が気づき、行動を変えられるように導き、更に問題解決に導きます。

相談の内容も様々です。友人関係や家族問題、職場、学校、子育て、地域など様々な問題に対応します。

精神保健福祉士とは

一般的には、精神障害、疾患を抱えている方に対し、問題解決に向かって支援をしていきます。本人から相談があるケースもあれば、ご家族から相談があるケースもあります。

精神保健福祉士はその相談者から話を聞き、問題になっていることは何かを知り、必要があれば本人に対するアプローチだけでなく、そのご家族もしくは関係している人にアプローチをかけ、問題解決に導いていきます。

また、予防的観点でもアプローチしていきます。

  臨床心理士 精神保健福祉士
仕事 臨床心理学にもとづく知識や技術を用いて、人間の心の問題にアプローチする専門家です。 精神保健福祉士として、専門的知識・技術をもって、精神科病院や精神障害者施設等で相談援助をする仕事です。
資格 公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が発行する民間資格 厚生労働省所管の国家資格
取得
ルート
認定された大学院を卒業後、試験を受験します。 4年制以上の専門学校や大学で受験資格を取得し、国家試験を受験します。また、大学等卒業後1年以上の養成施設を卒業し受験します。
働く先 カウンセリングルーム・病院・NPO法人・一般企業 病院(一般病院・精神科病院)・精神科クリニック・障害者施設・一般企業・公的機関・NPO法人など
勤務
形態
ほとんどが非常勤での採用で、常勤の採用は少ない。 主に常勤での採用です。

現代における精神保健福祉士の必要性

今、精神疾患を抱えて、受診する方の数は平成26年度厚生労働省の患者調査によると、392.4万人、平成17年の調査では302.8万人だったのに比べ約90万人増加しています。

国の施策の中で、精神障害者を病院ではなく住み慣れた地域でその人らしい生活を送ることを目的として制度が組まれていますが、地域での受け入れの部分や、精神障害を抱えた方は、一度、症状がよくなっても、強いストレスや、環境の変化で再発する可能性が高まります。
そうならないためにも、その方が障害を抱えていても安心した環境でその人らしい生活を送るために、精神保健福祉士の役割は大きいと言えます。

病院以外でのコミュニティとのつながりも大切ですが精神障害を持った方にとっては、自分の力だけで働きかけることは難しいため、精神保健福祉士は本人の希望を聞きながら、必要な環境へと繋げていきます。

精神保健福祉士はカウンセリングだけでなく、困りごとを抱えた方や関係する人の支援もし、環境調整も働きかけていきます。

さいごに

私は精神保健福祉士として精神疾患を抱えた方やそのご家族の支援を行ってきました。
大学では心理学を学んでいましたが、その方本人だけに関わるのではなく、問題解決にはその方の生活している環境をとらえ、調整していくことをしなければ、その方だけが変わっても、環境が変わらなければ、本当の解決にならないと思い、より広い視点で支援したいと考え精神保健福祉士を選択しました。

現代はストレス社会と言われている中で、臨床心理士や精神保健福祉士に加え、新たに公認心理師という資格もでき、幅広い分野で活躍していくことと思います。

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この記事を書いた人

久保田 千尋 先生

<専門> 精神保健福祉 <略歴> 本校の「スクールソーシャルワーカー」 大学卒業後、老人保健施設で介護福祉士として働く。その後、精神保健福祉士としてクリニックでデイケアを中心に7年間勤め、通信制教育機関での学生サポート及び家庭のサポートに従事、その後本格的に教育の仕事へ転進し今に至る。
座右の銘
意味のないことはない。 全てのことに意味がある。

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