コラム

こども家庭ソーシャルワーカーとは?仕事内容・資格取得の4つのルート・必要なスキルを徹底解説【2026年版】

「こども家庭ソーシャルワーカーって何?」「どうすれば資格を取れるの?」
2024年に創設されたばかりの新しい認定資格のため、このような疑問を持つ方も多いでしょう。
こども家庭ソーシャルワーカーは、児童虐待・貧困・家庭内暴力など深刻化するこども家庭の課題に対応するために創設された専門職の資格です。国家資格化することも検討されており、今後さらに需要が高まることが予想されています。この記事では、こども家庭ソーシャルワーカーの仕事内容・活躍できる場所・資格取得の4つのルート・必要なスキルまで、東京福祉専門学校が詳しく解説します。

目次

こども家庭ソーシャルワーカーとは?

こども家庭ソーシャルワーカーの資格創設の背景

こども家庭ソーシャルワーカーの主な役割

こども家庭ソーシャルワーカーの仕事内容

こども家庭ソーシャルワーカーが活躍する場所

こども家庭ソーシャルワーカーの資格取得の流れ

(1)第1号ルート
(2)第2号ルート
(3)第3号ルート
(4)第4号ルート

こども家庭ソーシャルワーカーに必要なスキル

・コミュニケーションスキル
・柔軟性や判断力
・問題解決スキル
・思いやりを持って対応できる力

東京福祉専門学校の「こども家庭ソーシャルワーカー養成講座(指定研修)」について

まだ資格をお持ちでない方、これから目指す方

こども家庭ソーシャルワーカーに関するよくある質問

まとめ

 

こども家庭ソーシャルワーカーとは?

「こども家庭ソーシャルワーカー」とは、こどもと家庭福祉の現場において、実務者の専門性を向上させることを目的として創設された認定資格です。こども家庭ソーシャルワーカーの主な役割は、こどもが将来にわたり健やかで幸福な生活を送ることができるよう支援することです。2022年6月に児童福祉法が改正されたことを受けて、2024年4月からはこども家庭ソーシャルワーカーになるための養成がスタートしています。この養成過程を経て、こども家庭ソーシャルワーカーの認定資格を取得するためには、所定の試験に合格する必要があります。こども家庭ソーシャルワーカーとして活動するためには、専門的な知識とスキルを身につけ、実務での経験を積むことが求められます。また現状、こども家庭ソーシャルワーカーは国家資格ではなく公的な認定資格です。ただし、国家資格化することも検討されています。国家資格化が実現すれば、さらに社会的な信頼性と需要が高まることが期待されます。

こども家庭ソーシャルワーカーの資格創設の背景

こども家庭ソーシャルワーカーが創設された背景には、子どもや子育て家庭を取り巻く社会課題の深刻化があります。近年、仕事と育児の両立、親の介護、経済的困窮、家庭内暴力、病気や障がいなど、家庭が抱える課題は複雑化・多様化しています。その影響から、児童虐待に関する相談件数も年々増加しており、児童相談所への相談件数は令和5年度に225,509件となり、前年度より10,666件増加して過去最多を更新しました。これまでにも児童虐待防止に向けたさまざまな取り組みが行われてきましたが、虐待による重大な事案は依然として発生しています。そのため、子どもや家庭を専門的な知識と支援技術で支える人材の育成がこれまで以上に求められるようになりました。こうした社会的な背景を受け、児童福祉法の改正を踏まえ、こども家庭福祉分野に特化した専門資格として「こども家庭ソーシャルワーカー」が創設されました。
なお、こども家庭ソーシャルワーカーは、2023年4月に内閣府に発足した「こども家庭庁」が管轄しています。同庁からの認定機関である一般財団法人日本ソーシャルワークセンターが、こども家庭ソーシャルワーカーの研修認定や試験、資格者登録などを行っています。

こども家庭ソーシャルワーカーの主な役割

こども家庭ソーシャルワーカーは、こども家庭に深く関わり、こどもや保護者の悩みを理解し、問題解決に向けて対応することが主な役割です。こども家庭ソーシャルワーカーは、虐待を受けたこどもの保護を行うとともに、保護者の養育支援が必要な場合は、こどもをサポートします。また、学校でのいじめや不登校、発達相談、児童相談など、こどもの成長や生活に関連するさまざまな悩みや相談にも対応します。こども家庭ソーシャルワーカーは、相談者に対して助言や指導を行い、心理的サポートを提供することで、こどもが健やかに成長できるよう支援します。さらに、虐待による悲しい事例や死亡事件の発生を防ぐため、積極的にこどもを守る役割も果たさなければなりません。

こども家庭ソーシャルワーカーの仕事内容

こども家庭ソーシャルワーカーは、こどもと家庭に関する相談支援を行うことが主になります。こども家庭ソーシャルワーカーは、機関や施設に訪れる相談者から悩みや問題を聞き取り、それに対して最適な方法でアドバイスや支援を提供します。さらに、こども家庭ソーシャルワーカーは、教育機関や医療機関、各自治体のサービスなどと密接に連携し、個別のケースに応じて必要な支援を提供することが求められます。こどもやその家庭に対して、適切なサポートを組み合わせることで、より効果的な支援を実現します。

具体的な業務の例
・児童相談所を訪れた家庭から虐待・育児放棄などの相談を受け付け、緊急度を判断する
家庭訪問を行い、こどもや保護者の生活状況を直接把握する
・学校・医療機関・地域の支援機関と連携して個別支援計画を作成する
・保護が必要なこどもを施設に繋げ、その後の生活をモニタリングする
・地域の子育て支援サービスを保護者に紹介し、孤立を防ぐ

こども家庭ソーシャルワーカーが活躍する場所

こども家庭ソーシャルワーカーは、以下のように児童に関する相談や支援を行う場所での活躍が期待されています。

職場 主な役割
児童相談所 児童虐待や非行、障がいなどに関する相談対応、一時保護、家庭復帰に向けた支援を行います。
児童養護施設 保護された子どもの生活を支え、自立に向けた支援や心のケアを行います。
こども家庭センター 妊産婦や子育て家庭への相談支援、関係機関との連携・調整を行います。
乳児院 さまざまな事情で家庭で生活できない乳児の養育や、家族との再統合に向けた支援を行います。
保育所・認定こども園 子どもの成長を見守るだけでなく、支援が必要な家庭の早期発見や地域の子育て支援を行います。
学校・教育機関 いじめ、不登校、家庭環境など子どもを取り巻く課題に対し、関係機関と連携しながら支援を行います。

こども家庭ソーシャルワーカーの資格取得の流れ

こども家庭ソーシャルワーカーの資格取得のルートは4つあります。すでに所有している資格や児童福祉に関連する相談援助の実務経験の有無、機関の種別や職種、経験年数などによってルートが分かれています。
第1号から第4号までの各ルートで定められた実務経験や追加研修を終了してから、指定研修「100.5時間以上」を受けて、資格認定試験に進む必要があります。指定研修を受けるまでの各ルートの詳細は以下のとおりです。

(1)第1号ルート

社会福祉士または、精神保健福祉士の資格を所有している方のルートです。

項目 内容
必要な資格 社会福祉士または精神保健福祉士
必要な実務経験 社会福祉士または精神保健福祉士として、指定施設で2年以上、主として児童の福祉に関する相談援助業務に従事していること。
対象となる指定施設 児童相談所、母子生活支援施設、児童養護施設、障害児入所施設、病院、診療所、精神科病院、市区町村役所など
「主として」の基準 週40時間勤務の場合:平均して週20時間以上、児童の福祉に関する相談援助業務に従事していること。 週40時間未満勤務の場合:相談援助業務の従事時間を合算し、年間平均20時間以上かつ2年相当と認められること。

(2)第2号ルート

第2号ルートも、社会福祉士または、精神保健福祉士の資格を所有している方のルートです。
第1号ルートの違いは、「主として」業務に従事したかにあります。第1号ルートのように労働時間は問われませんが、必要な期間をとおして従事していた方が該当します。
さらに第2号ルートは、追加での研修が必要になります。追加研修の時間は、社会福祉士養成課程で「児童・家庭福祉」に該当する科目を履修していたかどうかで異なります。

項目 内容
必要な資格 社会福祉士または精神保健福祉士
必要な実務経験 社会福祉士または精神保健福祉士として、指定施設において2年以上、児童の福祉に関する相談援助業務を含む業務に従事していること。
追加研修 児童・家庭福祉科目を履修している場合:15時間以上履修していない場合:24時間以上

(3)第3号ルート(経過措置)

社会福祉士や精神保健福祉士は所有していないけれど、実務経験がある方のルートです。追加でソーシャルワーク研修を受ける必要があります。

項目 内容
必要な資格 なし
必要な実務経験 指定施設において4年以上、主として児童の福祉に関する相談援助業務に従事していること。
追加研修 ソーシャルワーク研修 97.5時間以上
「主として」の基準 ① 週40時間勤務の場合:平均して週20時間以上、児童の福祉に関する相談援助業務に従事していること。② 週40時間未満勤務の場合:児童の福祉に関する相談援助業務の従事時間を合算し、年間平均20時間以上かつ4年相当と認められること。

(4)第4号ルート(経過措置)

保育士の資格を所有しており、保育士として実務経験がある方のルートです。第3号ルートと同じく追加でソーシャルワーク研修を受ける必要があります。

項目 内容
必要な資格 保育士
必要な実務経験 保育士として、保育所や認定こども園などの施設で4年以上、児童の福祉に関する相談援助業務を含む業務に従事していること。
追加研修 ソーシャルワーク研修 165時間以上

 

取得ルート 対象となる人 必要な実務経験 必要な
追加研修
第1号ルート 社会福祉士・精神保健福祉士 指定施設で2年以上(主として児童相談援助業務) 不要
第2号ルート 社会福祉士・精神保健福祉士 指定施設で2年以上(児童相談援助業務を含む) 15~24時間
第3号ルート 資格を持っていない方 指定施設で4年以上(主として児童相談援助業務) 97.5時間以上
第4号ルート 保育士 保育所などで4年以上(児童相談援助業務を含む) 165時間以上

 

参考:こども家庭ソーシャルワーカー認定講座特設サイト「資格取得までの流れ」

資格認定試験については、2024年度の第1回認定試験は2025年3月に東京の法政大学にて行われ、700名以上の合格者がこども家庭ソーシャルワーカーへの第一歩を歩み始めました。試験内容はこども家庭福祉の基本的な知識・技術に関する選択肢式の問題が中心とされています。

こども家庭ソーシャルワーカーに必要なスキル

こども家庭ソーシャルワーカーには、以下のようなスキルが求められます。

コミュニケーションスキル

こども家庭ソーシャルワーカーにとってコミュニケーションスキルは必須です。問題や悩みを打ち明けてもらえるように、こどもや保護者との対話や接し方がとても重要です。また関係機関との連携を図ることも多いため、スムーズに協働する能力も欠かせません。

柔軟性や判断力

こどもや保護者、家庭の数だけ問題や悩みが存在するため、それぞれのケースに合わせられる柔軟性が大切です。またケースによって難しい判断を必要とする事例もあるため、判断力も求められるでしょう。

問題解決スキル

こども家庭ソーシャルワーカーは、複雑な家庭問題の問題やその原因を探り解決に導けるようなアプローチが必要です。どのような問題にも取り組み解決するスキルが欠かせません。

思いやりをもって対応できる力

こどもや家庭のことに対して思いやりをもって対応できるかどうかも大切です。モラルや良心など、人として守るべき考えをもって対処しなければなりません。

こども家庭ソーシャルワーカー養成講座(指定研修)について

現在、社会福祉士や精神保健福祉士、保育士を取得していて、実務経験等の要件がある方は、指定研修を受講することで「こども家庭ソーシャルワーカー」資格を取得することが可能です。

 

研修の受講要件は取得資格や実務経験等により以下のように4つに分類されています。社会福祉士・精神保健福祉士取得の方は第1号・第2号、資格取得のない方は第3号、保育士取得の方は第4号の要件に分類されます。

 

■認定資格研修の受講要件 (受講対象者)

第1号 (社会福祉士・精神保健福祉士として、指定施設において児童の相談業務を2年以上)

第2号 (社会福祉士・精神保健福祉士として、指定施設において児童の相談業務を含む2年以上)

第3号 (指定施設において児童の相談業務4年以上)

第4号 (保育士として、保育所、幼保連携型認定こども園、その他準ずる施設において児童の相談業務4年以上)

 

また、それぞれの受講要件で受講する必要のある認定研修は、以下のように3つに区分されています。どの要件の方も必要な「指定研修(区分1)」に加え、第2号の人は「追加研修(区分2)」、また、第3号と第4号の方は「ソーシャルワーク研修」をそれぞれ指定の時間受講する「ソーシャルワーク研修(区分3)」です。

 

■認定研修 (区分)

区分1 指定研修 (第1号~第4号共通: 100.5時間)

区分2 追加研修 (第2号対象: 24時間)

区分3 ソーシャルワーク研修 (第3号対象: 97.5時間 / 第4号対象: 165時間)

 

※まだ資格をお持ちでない方、これから目指す方

社会福祉士・精神保健福祉士・保育士の資格取得がスタートラインになります。東京福祉専門学校の社会福祉士一般養成科では、1年間で社会福祉士の国家試験受験資格の取得をめざすことができます。社会福祉士を取得した上で指定施設での実務経験を2年以上積むことで、こども家庭ソーシャルワーカーの第1号ルートでの資格取得が可能になります。

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こども家庭ソーシャルワーカーに関するよくある質問

Q. こども家庭ソーシャルワーカーは国家資格ですか?

A. 現時点(2025年)では国家資格ではなく、公的な認定資格です。
ただし国家資格化することも検討されており、今後の動向に注目が集まっています。
認定機関は一般財団法人日本ソーシャルワークセンターです。

Q. こども家庭ソーシャルワーカーになるにはどんな資格が必要ですか?

A. 取得ルートによって異なります。社会福祉士または精神保健福祉士の

資格と2年以上の実務経験があれば第1号・第2号ルート
保育士と4年以上の実務経験があれば第4号ルートで
資格なしでも4年以上の実務経験があれば第3号ルートで資格取得をめざせます。

Q. こども家庭ソーシャルワーカーの試験はどんな内容ですか?

A. こども家庭福祉の基本的な知識・技術に関する問題で、

選択肢式の出題形式が採用されています。2024年度の第1回試験は2025年3月に実施され、700名以上が合格しました。

Q. こども家庭ソーシャルワーカーはどこで働けますか?

A. 児童相談所・児童養護施設・こども家庭センター・乳児院・保育所・学校などが主な職場です。2024年度から始まった新しい資格のため、活躍の場は今後さらに広がっていく見込みです。

Q. 社会福祉士を取得してからこども家庭ソーシャルワーカーを目指せますか?

A. 目指せます。

社会福祉士取得後に指定施設で2年以上、主として児童の福祉に関わる相談援助業務に従事すれば第1号ルートの受講要件を満たし、指定研修と資格認定試験を経てこども家庭ソーシャルワーカーの資格を取得できます。

まとめ

最後にこども家庭ソーシャルワーカーについてポイントを整理します。

・2024年に創設された公的な認定資格で、国家資格化も検討中
・仕事内容は相談支援、家庭訪問、関係機関との連携、こどもの保護など多岐にわたる
・活躍の場は児童相談所、児童養護施設、こども家庭センターなど幅広い
・資格取得ルートは4つあり、所持資格と実務経験によって異なる
・いずれのルートも指定研修100.5時間の受講と資格認定試験への合格が必要

こども家庭ソーシャルワーカーをめざすなら、まず社会福祉士、精神保健福祉士、保育士などの資格取得がスタートラインです。東京福祉専門学校の社会福祉科では、こどもと関わるソーシャルワーカーをめざす方を全力でサポートします。

こどもと関わるソーシャルワーカーをめざす方は
東京福祉専門学校の社会福祉科「児童福祉専攻」をご検討ください。

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国家資格:社会福祉士・精神保健福祉士

社会福祉士一般養成科 1年制

4年制大学卒業・卒業見込み

国家資格:社会福祉士

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ソーシャルワーカー保育士相談職社会福祉士

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