心理カウンセラーになるには?国家資格やスキルについて
心理カウンセラーとして働いている方のなかには、資格をもって働いている方がたくさんいます。心理カウンセラーの仕事は悩みを抱える方の気持ちを汲み取り、適切に対応する力が必要です。患者の相談に寄り添うためにも、学校に通ったり資格を取得したりすることが求められます。
そこで今回は、心理カウンセラーになるための方法について解説します。専門学校と大学の違いや必要な資格についても解説するため、心理カウンセラーを目指している方はぜひ参考にしてください。
目次
心理カウンセラーになるには、公認心理師カリキュラムに特化した
心理カウンセラーになるには?
心理カウンセラーになるには、資格を取得しなくても働けます。心理カウンセラーを名乗るには資格は必要ないため、専門学校や大学に通わなくても問題ありません。しかし、心理カウンセラーとして働く場合、資格を持っておくと相談者の信頼や適切なアドバイスを行えます。そのため、基本的には資格を取得するのが望ましいです。心理カウンセラーとして働く際には、主に2つの方法で資格取得を目指せます。
1.心理系学科のある学校で、資格取得を目指す
心理カウンセラーに関係のある心理系の資格を取得する場合は、心理系学科のある専門学校を探しましょう。カウンセリング力や心理検査力などを講義や実習を通して学べます。心理系の大学でも同様に、人間の心や行動の仕組みについて基本的な理論などが学べます。
心理系学科のある学校に通うと、資格取得のサポートを受けられます。とくに公認心理師になるには、公認心理師のカリキュラムのある学校を卒業する必要があり、学校選びが重要です。学校を決める段階で、どのような資格を取得したいかをある程度考えておかなければなりません。
2.通信講座や民間スクールで資格取得を目指す
大学に通わなくても、通信講座や民間スクールでも資格取得を目指せます。公認心理師のような資格を目指す場合は、指定の学校を卒業する必要があります。しかし、心理カウンセラーに関連する資格を取得するだけならば通信講座でも問題ありません。
通信講座や民間スクールに通う場合は、大学と比べても費用が安いため、費用の負担が少なく済むメリットがあります。民間資格を取得して実務経験を積むことで、心理カウンセラーとして活躍できます。
心理カウンセラーになるには、どのような学校がおすすめ?
心理カウンセラーになるための学校に通う際は、どの学校でもよいわけではありません。学校により学ぶカリキュラムや費用、実習内容が大きく異なるため、事前に調べておく必要があります。心理カウンセラーになるための学校選びのポイントについて解説します。
心理学、社会福祉学のカリキュラムが充実している学校
心理学や社会福祉学のカリキュラムが充実している学校を選びましょう。心理カウンセラーは、人の気持ちや考えを察知する力が必要です。心理学を学ぶことで、人間の行動や心理状態などを詳しく学べます。
社会福祉学では、人間らしい生活ができるように対策や行動を学べます。心理カウンセラーの実務にそのまま活かせることもあるため、学校選びで迷った際は心理学と社会福祉学があるかを確認してください。
心理カウンセラーは専門的なことだけでなく、幅広い知識も必要です。カリキュラム以外の授業も積極的に受講し、どのような問題でも柔軟に対応できる力を身につけなければなりません。学校によりそれぞれカリキュラムが異なるため、いくつかの学校を比較することをおすすめします。
実習時間が豊富で経験が積める学校
実習時間が豊富で多くの経験を積める学校を探しましょう。専門学校と大学では、実習時間が大きく異なることがあります。ある大学では80時間しか実習時間がありませんが、東京福祉専門学校では実習時間が500時間以上もあります。
実習時間が長いということは、心理カウンセラーに必要な多くの分野を経験できるメリットがあります。東京福祉専門学校では、医療分野や教育分野、福祉分野、産業分野、司法分野の5つを経験できるためご自身の可能性を広げられます。大学に通うよりも専門学校に通うほうが、実際働いたときのスキルが身につくケースが多いです。
資格取得に特化した授業が受けられる学校
資格取得に特化した授業を受けられる学校を探しましょう。学校のなかには、心理カウンセラーになるために特化した学科が用意されていないケースがあります。東京福祉専門学校には、心理カウンセラーになるためのカウンセラー科があります。
単に専門的な学科が設置されているだけでなく、サポート体制も確認しましょう。学校で知識を学ぶだけでなく、国家試験に合格するための対策を行う学校が望ましいです。国家試験である精神保健福祉士や公認心理師に合格するには、効率的に勉強を進める必要があります。
心理カウンセラーにおすすめの資格
心理カウンセラーにおすすめの資格はたくさんあります。国家資格や民間資格などいくつかありますが、ご自身の希望する働き方を考えてどの資格を取得するかを決めましょう。ここでは、心理カウンセラーにおすすめの資格を5つ紹介します。
公認心理師(国家資格)
公認心理師は国家資格であり、心理カウンセラーとして働く際におすすめの資格です。公認心理師は心理面接(カウンセリング)や心理査定(アセスメント)、心の健康についての情報提供などを行えます。
公認心理師の資格をもっていると、さまざまな業務を行えます。公認心理師は、ほかの国家資格と比べても比較的合格しやすいです。例年合格率が70%以上もあるため、きちんと対策を行うとそれほど難しくはないでしょう。
公認心理師は専門学校か大学に通うことで、受験資格を得られます。専門学校では公認心理師に完全対応しているのは東京副専門学校のみのため、専門学校に通って公認心理師を目指す場合は本校に通うことをおすすめします。
精神保健福祉士(国家資格)
精神保健福祉士も公認心理師と同様に国家資格です。精神保健福祉士は精神疾患を抱える患者やその家族に対して、生活しやすくなるようにアドバイスを行います。精神障害の方の生活を有意義なものにするためには、目標達成に向けた計画を立てる必要があり、精神保健福祉士としての知識が必要です。
精神保健福祉士の資格は精神障害者を対象としており、そのような方をカウンセリングする際にとくに活躍します。
臨床心理士(民間資格)
臨床心理士の資格は、公共財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定しています。臨床心理士の資格を持っていると、心理状態の相談の専門家になれます。学校教育などでのスクールカウンセラーとしても働けることがあり、教育現場で働きたい方は取得することをおすすめします。
臨床心理士の資格の難易度は、60%を超えているためそれほど難しくはありません。資格取得のために効率的に勉強すると合格を目指せる資格といえます。
認定心理士(民間資格)
認定心理士は、公益社団法人日本心理学会により認められた民間資格です。認定心理士の資格を持っていると、基礎的な心理学を学んだ証明になります。介護士や保育士の方が認定心理士の資格を取得するケースも多いです。
しかし、認定心理士は試験がなく、心理学の授業を受けたことの証明にしかなりません。したがって、公認心理師と比較すると心理カウンセラーとしての活躍の幅は狭く、就職に活かせないケースがあります。
福祉関連の職場では、認定心理士の資格を歓迎している場合があります。そのため、心理カウンセラーとしてどのような働き方をするかで、どの資格を取得するかを考える必要があります。
学校心理士(民案資格)
学校心理士は、学校心理士認定運営機構・日本学校心理士会の民間資格です。学校心理士を持っておくと教育現場をはじめ、子どもと関わる仕事に就く場合に優遇されるケースがあります。
試験を取得するには筆記試験だけでなく面接もあるため、試験合格するためにきちんと対策を行う必要があります。現在の教育現場では、教師だけの力では子どもの問題を解決できません。したがって、将来的にも需要が増す資格といえます。子どもに関わる仕事に就きたい方は、学校心理士の資格取得がおすすめです。
心理カウンセラーに求められるスキル
心理カウンセラーを目指す場合、資格を取得するだけではなくスキルも磨く必要があります。心理カウンセラーに求められるスキルは、学校に通うだけでなく日常生活からも学べます。心理カウンセラーに必要なスキルをいくつか紹介します。
コミュニケーション能力
心理カウンセラーになるには、コミュニケーション能力が必要です。心理カウンセラーの仕事は、患者の相談を聞いて的確にアドバイスを行わなければなりません。コミュニケーション力がないと、ご自身が思っている内容を上手く伝えられないでしょう。
コミュニケーション力を高めるには、日ごろから積極的に会話するように意識してください。現在人見知りや話すことが苦手でも、練習を繰り返すことでコミュニケーション力は上達します。
傾聴力・分析力
心理カウンセラーは、傾聴力や分析力が必要です。コミュニケーション力が高くても、患者の気持ちを上手く汲み取れないと的確にアドバイスを行えません。患者が何を考えているかを分析する力が必要です。
傾聴力や分析力を高めるには、心理学を積極的に学びましょう。心理学を学ぶことで人間の基本的な考え方を知ることができます。
論理的思考力
問題点を的確にアドバイスを行う必要があるため、論理的思考力が必要です。論理的思考力を活かしてアドバイスを行わないと、患者自身がどのような行動をとるとよいかがわかりません。患者にアドバイスを行う際は、具体的にどのように行動を行うべきかを示す必要があります。
観察力
心理カウンセラーは、観察力も必要です。患者の変化に気づけないと、適切なアドバイスを行っているかがわかりません。観察力を身につけるには、日ごろの生活で人とのかかわりを大切にする必要があります。観察力は、プライベートの生活でも養えます。身近な人の変化に意識を向けることで、観察力を高めるきっかけを作りだせます。
強い精神力
心理カウンセラーは、強い精神力が必要です。患者の相談を聞いていると、心理カウンセラーの精神力がもたなくなるケースがあるため、精神状態を保って仕事を行う必要があります。安定して仕事を行えるように、ご自身の健康も意識して働きましょう。
心理カウンセラーになるには、公認心理師カリキュラムに特化した
心理カウンセラーになるには、公認心理師に特化したカリキュラムの学校がおすすめです。公認心理師の資格は国家資格であるため、心理カウンセラーとして働く際は優遇されるケースが多いです。
公認心理師の資格を取得するには、指定された学校のカリキュラムを受講しないと取得できません。専門学校や大学で公認心理師の資格を取得できますが、専門学校で取得する場合は、東京福祉専門学校がおすすめです。
東京福祉専門学校では、公認心理師のカリキュラムが充実しています。ほかの専門学校では、公認心理師の合格までのサポートが整っていない場合があるため注意が必要です。
まとめ
今回は、心理カウンセラーになるための学校や資格について解説しました。心理カウンセラーとして名乗るだけならとくに資格は必要ありませんが、サービスを受ける方から信頼を得るためには資格取得は必須と考えましょう。ご自身の希望の学校に、取得したい資格のカリキュラムがあるかを確認して学校を選ぶのが望ましいです。