コラム

作業療法士になるためのカリキュラムが大きく変わる!?幅広い知識や技術が必要に!!

約20年ぶりの改正

作業療法士と理学療法士になるために国が規定するカリュキュラムが2020年4月の入学生から大きく変わる事をご存知ですか?なんと約20年ぶりの改正になります。ここでは作業療法士になるための変更点を紹介していきたいと思います。

目次

1.どうしてカリキュラムが変わるの?

2.学ぶべき内容は増えていく?

3.合わせて臨床実習も変化をしていく

4.まとめ

「作業療法士になるには」が気になる方はこちらこちらを参考下さい。(引用:一般社団法人 日本作業療法士協会)

1.どうしてカリキュラムが変わるの?

時代のニーズに合わせて、学ぶべき内容も変化していきます。

そもそもなぜ約20年振りにカリュキュラムが変わるのでしょうか?実は大きな2つの社会的な変化が関わっています。まずは変化点を箇条書きし、その後の文章で詳しく解説をします。

変化1:医療需要の増大

変化2:国の政策による作業療法士の役割の変化

社会的な変化①として、高齢化の進展に伴う医療需要の増大が挙げられます。

作業療法士を取り巻く状況について(引用:厚生労働省 資料6.作業療法士を取り巻く状況について)によると、2005年からの10年間で、「医療」の領域において働く作業療法士は約2倍も増え32,000名を越えています。

加えて社会的な変化②として、国は2025年を目途に、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるような体制(地域包括ケアシステム)の構築を目指しています。それを裏付けるように「福祉」「介護」の領域では、同じく10年間で、約1.5倍増の7,500名を越える作業療法士が働いています。

活躍する領域が変化してきたことと共に、作業療法士に求められる役割や知識等が変わってきました。今後も病院だけでなく、地域社会での役割は増すことが予想される中で、「医療」「福祉」「介護」の領域で働く作業療法士は、増えてくるのではないかと考えます。

 

 

2.学ぶべき内容は増えていく?

社会的な変化に対応するためにカリュキュラムは、総単位数は8単位増え、「予防」「多職種連携の理解」「画像評価」など学ぶべき事項が明記されました。「予防」においては、具体的に栄養、薬理、医用画像、救急救命及び予防の基礎を学びます。食や薬・画像を通して身体を管理すると共に、緊急な医療対応を学ぶことで、今まで以上に幅広い方々に対応できるようになります。

多職種連携の理解は、一人ひとりの患者様に多職種が関わり情報を共有し、連携を図ることで、多方面の専門的な立場からの支援を行うことが出来、総合的に効率よくきめ細かい良質な医療を提供する事が出来ます。作業療法士は、理学療法士や言語聴覚士の医療職だけでなく、介護福祉士や社会福祉士、精神保健福祉士等の福祉職との連携も必要になります。

3.合わせて臨床実習も変化をしていく

臨床実習のあり方が変わる!?

「実習」と聞くと、大変やツライといったイメージがありませんか?作業療法士の従来の実習では、学生が一人の患者様を担当し,評価項目や介入プログラムを自ら考えます。学生がレポートを提出し,その内容を指導者が評価するため,学生の実習時間外の負担が大きい側面もありました。これからは診療チームの一員として加わる実習に変わり、学生ではなく、経験豊かな指導者が評価項目や介入プログラムを考え、学生が実施していきます。つまり、より実践に集中できると共に、プロフェッショナルな考え方を直接学ぶことが出来ます。

更に実習時間や実習時間外の時間も明確になると共に、実習先の受入要件も加わり、安心して実習に望む環境が整っていくことが想定されています。

4.まとめ

これから必要な最先端の知識・技術を活かして、今後更に拡がるフィールドで活躍できるチャンスです。今まで以上に「医療」「福祉」「介護」の領域を支える作業療法士が社会的に求められる中で、医療機関だけなく福祉・介護現場と直結した教育を受けることが出来る養成校かどうかは、進学校を決める上では大きなポイントになるのではないでしょうか!?

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