コラム

<作業療法と音楽療法>音を楽しむ あなたのこころに音楽を

 

皆さんは、どんな時に音楽を聴きたいと思いますか?

悲しい時、苦しい時、泣きたい時、楽しい時、ワクワクしている時、気持ちをアップさせたい時など、気持ちがさまざまな状態な時ではないでしょうか。

 

 

作業療法では「ひと」の気持ちや気分を向上させるのに、音楽を利用する場合があります。例えば、気持ちが沈んでいる人には静かな音楽をきいてもらい、気持ちの調和を図ります。また、作業療法を行う「場」の空気を向上させるために、音楽を流している場合があります。そして、音楽のリズムをもちいて、楽しみながら体操をする場合もあります。

実は音楽にもルールがあって、そのルールに従って音楽を活用すると、「ひと」の「こころ」により効果的になるのです。

このルールを用いて、作業療法では音楽を使ってリハビリテーションを行っています。それは音楽がもつ力やエネルギーをたくさんもらえるように考えられています。

これが音楽のもつ力を活用した方法を「音楽療法」と呼ばれています。

作業療法ではこの「音楽」を一つの作業活動として、ラジオを聞いたり、歌を歌ったり、楽器演奏で合奏したり、患者様の好みに合わせて、治療場面や日常生活の一部で常に用いています。

最後に、日本音楽療法学会が定めている音楽療法の定義をご紹介します。

音楽療法とは、「音楽のもつ生理的、心理的、社会的働きを用いて、心身の障害の回復機能の維持改善生活の質の向上 行動の変容などに向けて、音楽を意図的、計画的に使用すること」とされています。

日本音楽療法学会ホームページより http://www.jmta.jp/

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この記事を書いた人

幸 信歩 先生

音楽大学を卒業後、東京都教育委員会に教育の専門職として勤め、その後、精神科病院での臨床に移りました。臨床経験は音楽療法と作業療法を合わせて25年になります。もともと教育に関心があったので、作業療法の教員となり、専門学校や大学で精神科領域の教鞭をとってきました。大学院修士課程では音楽について脳科学の研究をし、博士課程では精神科作業療法の通史を研究しています。

座右の銘:「昨日から学び、今日を生き、明日へ期待しよう。 by アインシュタイン」

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