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整形外科領域の作業療法士の仕事について

読者の皆さま、こんにちは。私は東京福祉専門学校の作業療法士科で非常勤講師をしている森優太です。
現在、現在は産業領域・老年期・運動器・小児・教育など、多くの領域で活動しております。その中でも運動器領域(整形外科領域)の作業療法が一番の専門になります。東京福祉専門学校で私は運動器(整形外科領域)の作業療法や義肢装具、整形外科学を担当します。今回は入学後もきっと苦手意識をもつであろう整形外科領域の作業療法についてお話させていただきます。この先入学してくる未来ある作業療法士の卵のみなさんにとって少しでもプラスになれたら幸いです。話をするに先立ちまして作業療法とは?というところが、もし気になりましたら前回私が執筆したコラムもご一読いただけるとより今回の話の理解が深まると思いますのでそちらも是非どうぞ。

https://www.tcw.ac.jp/column/21308

 

苦手意識が持たれやすい整形外科領域の作業療法

冒頭でもお話させていただいたように整形外科領域というのは作業療法学生にとって苦手意識を持たれやすいのが現状です。それはなぜか。難しい、苦手という意識が先行してしまうからです。これは入学後も勉強する解剖学や生理学、運動学、整形外科学などの医学が関係してきます。私も学生時代そうでしたが覚えることも多く、医学的な用語を覚えるので精一杯になりやすいのです。そしてそれを作業療法とどう結びつけるかわからないので結果として整形外科領域は苦手だ!となってしまいます。なので私の運動器作業療法の講義ではその「苦手」意識を取るところから始めていきます。読者のみなさん、もしあなたならどうやってこの苦手意識を取りますか?是非考えてみてください。私はまず整形外科領域で携わることもある「スポーツ」をみんなに経験してもらっています。でもただのスポーツではありません。毎年必ずグループごとに自分たちで選択したスポーツにオリジナリティを加えてもらいそれをプレゼンしてもらいます。そしてみんなでこれをやろうと決めたものを行います。もちろん学生が考えたスポーツに私も全力で参加しています。ポイントはただそのオリジナリティあるスポーツをやるのではなく、行う前後でそのオリジナルスポーツにどんな効果があるかな?どんな方々に有効かな?など分析を行ってもらっています。ここで改めて読者の皆さまに質問です。なぜそのスポーツを行う前後で分析をするのでしょうか。それは行う前に思っていたこと、考えていたことはあくまで「仮説」であり、経験してみないとわからないことが多くあるからです。そしてその「経験」からの「気づき」がとても大切なのです。この気づきから学生はふと思うのです。あれ?医学だけ学んでいてもこのスポーツ(作業)のこと理解できないなって。そして初めて「作業療法の視点」が必要だ!となるのです。一例ではありますがこのように東京福祉専門学校では実践的授業を通して刺激と感動の学びを提供しています。ただの座学だけでは得られない学びが東京福祉専門学校にはあります。是非一緒に学ぶ喜びを感じましょう。

整形外科領域は理学療法士が輝いている領域、作業療法士も輝けるの?

皆さんの住んでいる街にある整形外科クリニック、そこには作業療法士はいますか?多くのところでは作業療法士がいないのではないかと思います。それはなぜか、整形外科領域は理学療法士が輝いている領域だからです。ではなぜ輝いているのか。理学療法士は身体のプロフェッショナルであり専門性を十分に発揮できるからです。では質問です。整形外科領域で作業療法士は専門性を活かして輝けると思いますか?答えは「YES」です。「YES」というために各専門性の定義について少しだけ固い話をします。理学療法とは病気、けが、高齢、障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対し、運動機能の維持・改善を目的に運動、温熱、電気、水、光線などの物理的手段を用いて行われる治療法です。それに対し作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。とされています。理学療法は様々な要因で運動機能が低下した状態にある人々を対象としているのに対し作業療法の対象は「人々」なのです。ちょっとフワッとした表現ですよね。もう少し解像度をあげるとしたら作業療法の対象は「生きづらさを感じている人々」と言えるのではないかと思います。そうしたら思うことがありませんか?「生きづらさを感じている人々」の中に「運動機能が低下して今まで生きてきた中で大切にしてきたことができなくなってしまった人々」は含まれるのではないか?ということです。例で考えてみましょう。読者のみなさんがもし身体のどこか痛みを生じ、関節の動く範囲に制限があり整形外科を受診したとします。なぜ整形外科に受診をしましたか?その答えはきっと痛みを改善して動く範囲を改善したいからと多くの方は答えるのではないでしょうか。でも本当にそれだけでしょうか。痛みを改善し動く範囲を改善したその先には何があるのでしょうか。きっとその先には今まで痛みや関節の動く範囲が制限されてできなかった普段何気なく行っていたこと(作業)ができるようになりたいというのがあるはずです。ではそうなった時、身体のプロフェッショナルだけでいいのか、そこに作業の専門家である我々作業療法士も必要ではないでしょうか?というところから私は整形外科領域で作業療法士は専門性を活かして輝けると思いますか?の問いに対して「YES」としています。作業療法士科では身体のことも含む多くの領域(精神領域や小児領域、脳血管障害や老年期など)を学びます。その幅広い視点からクライアントの困っていること(作業)を一緒にできるようにする仕事ってとても素晴らしい仕事だと思いませんか?特に幅広い視点で分析する視点は整形外科領域では要になります。この視点是非東京福祉専門学校で一緒に学んでみませんか?

まとめ

今回、入学後苦手意識を持ちやすい整形外科領域のお話と整形外科領域で作業療法士は輝けるの?というお話をさせていただきました。身体や医学だけの視点でみたら作業療法士からすると「鬼門」ですが、そこに作業療法のエッセンスを加えると鬼門が「喜門」になるかもしれません。「喜門」は私が考えた造語です。この「喜」の中に私は、多くの人々の痛みや動く範囲の改善だけでなくその先のできるようになりたい作業まで考え携われる喜びや患者だけでなく大切な人(家族や友人など)の痛みを救うだけでなく予防することもできる喜びなど多くの意味を込めています。ですがこの喜門をくぐるためには多くの努力も必要ですし努力が終わることもありません。それは同じ病気はあってもそれに至るまでの人生は同じものがないからです。私は少しでも多くの作業療法士の卵に整形外科領域の作業療法に興味を持ってもらえるよう日々努力しています。1人でも多くの心に響いてくれたら嬉しいです。みなさんに講義ができることを私は心から楽しみにしております。ご覧いただきありがとうございました。

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作業療法士科 4年制【高度専門士】

高校卒業以上

国家資格:作業療法士、幼稚園教諭

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