作業療法士の
ワークライフバランス

転職・転職活動をしたことがある人は6割以上という時代ですが、一般社団法人日本作業療法士協会の調査によると、作業療法士全体の約9割が作業療法士として何らかの職務に就いており、「生涯、作業療法士」として働く傾向が強いことが分かります。なぜこれほどまでに生涯、作業療法士として働けるのか、謎を紐解いていきましょう。

国家資格&活躍の場が広がっている

作業療法士は、一度取得すれば生涯更新が不要な国家資格です。そのうえ活躍の場も医療機関にとどまらず、介護事業所、児童福祉施設、自治体の保健センターなど、求められる場所が増えてきました。作業療法士の採用に積極的な職場が全国各地に点在し、今後増えることが予測される職業です。

作業療法士の給料

厚生労働省が平成28年11月に公表した「賃金構造基本統計調査」の結果によると、作業療法士の平均年収(正社員)は、420万円程度です。日本の平均年収とあまり差がありません。

男女別 作業療法士の平均年収統計(平成28年)

男性 20代 30代 40代 50代
前半 後半 前半 後半 前半 後半 前半 後半
年代
平均
(万円)
326 395 431 468 486 486 482 708
360.5 449.5 486 595
女性 20代 30代 40代 50代
前半 後半 前半 後半 前半 後半 前半 後半
年代
平均
(万円)
324 386 391 434 466 461 488 511
355 412.5 463.5 499.5

POINT1安定した作業療法士の給与!

作業療法士の給与は平均給与も月30万を超えており安定しています。加えて今、作業療法士は病院などで理学療法士よりニーズが高まっており、病院独自の奨学金や入学祝い金を作業療法士に出す所も増えています。また看護師と比較した場合、月額の給与でみると作業療法士の方が平均3万円位低いですが、夜勤がない事を考えると給与が低いわけではありません。

POINT2福利厚生が手厚い!

作業療法士の活躍する場は医療機関や介護施設などが多いため、一般的に手厚い福利厚生を受けられるケースが大半です。「資格手当」「通勤手当」「扶養手当」「住居手当」など各種手当が支給されます。 ちなみに資格手当は、10,000~20,000円が相場です。

女性も働きやすい環境

女性が妊娠や出産を理由に仕事を離れブランクが生じてしまったとしても、再就職先が見つからないというケースは稀です。そろそろ地元に戻りたい、転居先でも作業療法士の仕事を続けたいという希望も叶えやすいでしょう。また、「体力的に厳しい」「人数の多い職場で人間関係に悩みたくない」といった理由があっても、パートタイマー(非常勤)や小規模事業所での勤務など、多様な就労環境の中から自分に合った職場を選択できるメリットがあります。そんな働きやすい環境だからこそ、作業療法士の7割が女性を占めるのではないでしょうか。

ワークライフバランスの充実

実際に働いている人の声を聞くと、「365日体制の職場だが、完全シフト制で平日休みも可。」「プライベートとの両立が図りやすい」「女性が多い職場なので、子育てや家庭との両立に理解がある」「研修や学会参加のために休暇を取得できる」等々、まさに理想的な働き方を実践していると感じられました。
だから、「生涯、作業療法士」として働くことができるのでしょう。

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